シェアオフィスmass×mass
2F 入居者
株式会社パパカンパニー
ウェブメディア『あそびい横浜』を運営
シェアオフィス/コワーキングスペースmass×massは横浜関内エリアにある空きビルの1F・2Fをリノベーションして誕生しました。50席あるコワーキングスペースと30以上ある専有空間シェアオフィスがあり、IT、デザイン、コピーライター、フリーランサー、コンサルティング、NPOなど、多様なレイヤーの人たちが会員として登録しています。(コワーキングスペースの会員は月額1,5000円〜。24時間365日利用できます。登記も可。)
地域をオモシロク、豊かにしたい人たちが学べるスクールや、あたらしいチャレンジをはじめたい方々が集うコミュニティプラットフォームとしてスクールやイベントなどもおこなっています。
いままで以上に幅広い分野の起業家・スペシャリストが集い、良いシナジーが生んでいきます。
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横浜は、都心部へのアクセスがよく、住宅街としても人気の高いエリアです。戦後100万人ほどだった人口は、高度経済成長期に急激に増加し、国内の市の人口では最大の370万人を超えました。
それと比例するように、公園の数も増えていき、市内だけで2,500箇所以上という驚きの数字も。
横浜市内の保育園で出会った「パパ友」2人で設立した株式会社パパカンパニーは、子育てをしているパパ・ママの視点で、市内の公園やイベントなどの情報を紹介する『あそびい横浜』を2015年に立ち上げ、運営しています。
今回はシェアオフィスmass×massに入居し、ウェブメディアを運営しているパパカンパニーの添田昌志さんと高瀬康道さんにお話を伺いました!
(あそびい横浜:https://asobii.net/)
自分たちの経験から、本当に必要な情報を届けたい
── ウェブメディア『あそびい横浜』を始められたきっかけから教えてください。
高瀬康道さん(以下、高瀬さん) 私たちは2人とも横浜で子育てをしてきたという共通点があります。お互い子どもを連れて、市内へ出かけることが多いのですが、近所の公園や地元のイベントであっても意外と知らないという共通認識がありました。
ただ、インターネットで調べると情報がないわけではなくて、色々なところに散在しているんです。
でも、私たちのように子育てしている人たちは時間が少ないので、一箇所に情報を集約して探しやすい場所があったらいいよねと話していました。
私はIT企業に務めていた経験があったので、まずはウェブサイトから始めようと、2015年6月に開設しました。
高瀬 康道さん ◆プロフィール 取締役副社長 クリエイティブディレクター 1人の女の子のパパ。横浜出身・横浜在住。 セガエンタープライゼズ、サイバードなど、大手IT企業のプロデューサーを歴任。ITプロジェクトマネージメント(株)代表取締役を経て現職。
── 自分たちの子育て経験が立ち上げのきっかけになったんですね。
高瀬さん そうなんです。家族みんながそろっていて、子供も風邪を引いていなくて、天気も良いようなお出かけ日和って、すごく少ない。家族にとっても、子どもたちにとってもすごく貴重な機会なんです。その日にせっかく家族で楽しめるイベントがあるのに、知らないで過ごしてしまうのはもったいないなと。
『あそびい横浜』を立ち上げたとき、私の子供が5歳だったのですが、もっと小さいときに行っておけばよかったという悔しい思いがすでにありました。これから横浜で子育てをする人や子どもたちには、少しでも貴重な経験が増えれば良いなと思いからスタートしています。
── お2人は保育園で出会ったそうですが、添田さんも似たような経験があったんですか?
添田昌志さん(以下、添田さん) 私は関西出身で、子どもの頃に横浜で遊んだ思い出もないので、まったく情報がないなかで子育てをしていました。当時は、最寄りの公園くらいしか知りませんでした。本屋さんでガイド本も探してみても、古い情報しか載ってないんです。それに子育て中のパパとして知りたい情報もない。
もともと建築関係の仕事で、授乳室のパンフレットの制作をしたことがありました。お出かけ先の情報にも、ユーザー目線っていうのは大事だよね、という意識はあって。「公園に子供用のトイレはあるか」「一緒に休める場所はあるか」といった視点で地域の公園やイベントを紹介するようなメディアがあると良いんじゃないかと、一緒にはじめました。
添田 昌志さん ◆プロフィール 代表取締役社長 一級建築士。まちづくり・人間行動学のスペシャリスト。 2人の男の子のパパ。横浜在住。 博士(工学)。東京工業大学特任准教授。横浜市立大学非常勤講師。(株)人間環境デザイン研究所 代表取締役兼務。
── たしかに『あそびい横浜』のページを拝見していると、子育て世代にしっかり目線が向いているという印象を受けました!
高瀬さん お互いにパパとしての家族や、子どもと2人で出かけた経験があるので、子育て世代によりそった視点を持てていると思います。さらにメディアを運営していく上で、それぞれの記事を独自のテーマで紹介することも意識しています。
『あそびい横浜』にはユニークな切り口で“遊び”の紹介をされている記事がたくさん並んでいる。「巨大遊具、大型遊具のある公園。子供と行く横浜ベスト5」や「岸根公園:駅直結&広い芝生で横浜NO.1、大きな”忍者”遊具のある公園 [港北区]」は人気記事。なかには1記事で65万PVを超えるものも。
── たくさんある記事の中で、お二人の印象に残っているものを知りたいです!
高瀬さん 私が印象に残っているのは、「スパークリングトワイライト」という横浜で開催されている花火大会を紹介した記事です。
この記事は、実際に家族で行ったときに、子どもがすごい喜んでいたので、その日のうちに公開しました。すると一気にPV数(ページビュー数)が上がったんです。この花火大会は2日間開催されていることもあり、読者が翌日、見に行ったりするということもあったりました。
タイムリー性のある記事は喜んでくれる人が多いという感触もつかめて、さらに更新に火がつきましたね。
── 実際のアクションまでつながったのはすごいですね!添田さんはいかがですか?
添田さん 個人的には横浜のロングすべり台の長さをランキング形式で紹介した記事が印象に残っています。
この記事では、横浜にあるロング滑り台を実際に自分で滑ってまとめました。滑り台という切り口で公園を紹介するといった、変わったまとめ方がウケたのか、PV数が今では7万を超えています。
紹介のしかた一つでも、オリジナルの視点でまとめると読み物としても面白いし、見てもらえるんだというのが分かってきました。
高瀬さん この記事をきっかけに、『あそびい横浜』は役に立つだけではなく面白いと言ってもらえるようになって。ちゃんと読者もふえてきている実感を得ました。
おそらく地域の目線で「近くにこんなものがあったんだ!」っていう発見が読者の皆さんにとっても面白いんだなと。
これからはリアルな繋がりや関係性づくりに取り組んでいきたい。
── 今後の展開として、『あそびい横浜』を通じて、地域とどのように関わっていきたいですか?
高瀬さん 『あそびい横浜』を読んでくれた人たちが「横浜で子育てがしたい」「横浜で子育てしたら楽しそう」と思ってもらえたら嬉しいです。
そのために、子育てをした経験が地域で価値にできる環境をつくりたいと思っています。
たとえば、「この公園でこんな遊びをしたら、子どもはこんな風に喜びました!」「ここの近くには、トイレがあったり、子連れでいける飲食店があって便利だった!」という経験が、同じ地域で子育てに励むパパママの役に立てるのは嬉しいじゃないですか。
これまでメディアを運営している中でそうした情報には一定のニーズがあると感じていて、地域でそういう情報が循環するコミュニティづくりができればと思っています。
── なるほど。そういう意味では、地域で子育てをする人たちとどういうコミュニケーションをしていきたいですか?
添田さん じつは、シェアオフィスmass×massに入居したことは大きな意味になっていて。少し遡っていうと、もともとマンションの一室に事務所をかまえていた時は、街でいろいろやっている人たちとなかなか出会うことができず、情報をキャッチするのも難しかったんです。
そんなとき、同じようにメディアを運営している方にまちづくりに取り組んでいる人たちが集まっている場所があると、シェアオフィスmass×massを紹介していただきました。これまでのmass×massでの出会いや、mass×massで開講されていた『YOKOHAMA INNOVATION SCRUM PROGRAM』を受講して、インターネットで情報発信をするには、リアルでの繋がりも重要だということに気付かされたのも大きな学びでした。
高瀬さん 当初からリアルを全く大事にしていなかったかというと、そういうことはないんです。ただ、どういう人と繋がるといいか、どうやって繋がったらいいか、分かりませんでした。シェアオフィスmass×massやこのプログラムに参加して大きかったのは、ソーシャルマインドを持っている人や地域のキーマンと出会うことができたことです。
添田さん 人と情報が集まってくる場所って本当に価値があると思います。
── 添田さん、高瀬さん、ありがとうございました!これからもmass×massで地域に関わる人たちが交流できるような場づくりを実践していきたいと思います!
株式会社パパカンパニー:http://papacompany.co.jp/
あそびい横浜:https://asobii.net/
Facebookページ:https://www.facebook.com/asobii.yokohama/
(text/photo hiroyuki horigome)