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PROJECT / INTERVIEW

思いやりのあるツールで仕事の業務を効率化、そして生活も豊かに|デザインコンサルタント 古長克彦さん

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mass×mass
1Fコワーキング入居者
デザインコンサルタント
古長克彦さん
 
 
普段の生活に欠かせない存在となってきたwebサービス。コロナ禍でリモートワークが急速に拡大しました。大学でも講義はオンラインで行われることが多くなり、今後もこうしたwebサービスを使う場面はさらに増えてきます。
 
入居者インタビュー11回目は、アプリケーションのUI/UXデザインやプロジェクトマネジメントをおこなう古長克彦さんにお話をお伺いしました。
 
古長さんは株式会社ベイジのデザインコンサルタントとして、ユーザー目線で「より良いデザインとは何か」を追求しながら、仕事で利用する業務アプリケーションやSaaSシステムを中心としたUIデザインをされています。プライベートでは、プロのジャズシンガーや2児のお父様という一面もあるそう。
前半はご自身のお仕事について、後半はジャズの街「ヨコハマ」で暮らし、働くことについてお話しいただきました。
 
 

より良いものを作りたい


 
大学卒業後すぐはシステムエンジニアとしてシステム開発の仕事をされていた古長さん。UIデザインにチカラを入れるようになったきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
 
2010年代中頃からシステム開発の世界でUI/UXというキーワードが盛んに言われはじめ、『これからはデザインだ』という潮流がありました。一部の開発会社ではUXデザインの取り組みが進み、ユーザーに対してのリサーチをするようにはなりましたが、それを形にする部分は旧来のデザイン会社に依頼することが多く、リサーチと具現化が分断されていることに疑問を抱くようになりました。
 
UI/UXデザインについてはさまざまな議論がありますが、私は『UXは良い体験をつくるという目的、UIはそのための手段』だと考えています。
 
この2つをセットでおこなうことで、より良いものがつくれると思います。そしてUIデザインを強みとする会社での方がUXデザインにも取り組みやすく具現化もしやすいと考え、株式会社ベイジで働きはじめました。
 
 

リサーチを重ね、使い勝手のいいUIを


 
具体的には、仕事の仕方に合っていない機能や、逆に機能に合わせて業務をしているというような状況を改善するためのUIデザインをしています。
 
まずはユーザーに対してのインタビューや使い勝手の評価、操作性検証などから課題を抽出し、解決するための方法を検討します。次にプロトタイプをつくり、ユーザーとコミュニケーションをとりながらアプリケーションに解決策をどう盛り込んでいくかを決めていくというスタイルをとります。こうすることにより、ユーザー目線で業務しやすいサービスを生み出しています。
 
さらに、ボタンを押し間違えたら大きなミスになったり、画面上の項目の並びが分かりにくかったりするなどの課題があるとき、情報整理だけでなく、ビジュアルも含めて使いやすさを具現化することが大切です。
 
 

良いWebサイトとは


 
目の前にあるユーザーの課題に寄り添いながら一緒に最適なデザインを導き出している古長さん。
ちなみに、古長さんにとって「良いwebサイト」はどのようなものなのでしょうか。

 
なんだろう、『』かな…(笑)
 
Webサイトの善し悪しを分けるのは、ユーザーが作り手の心遣いやおもいやりを感じられるかどうかだと考えています。一方的な情報発信で相手を考えていないのは、UXが悪いとよくいわれます。
 
欲しい情報じゃないのに届けられても困りますよね。ユーザー目線で制作されている感覚があると良いのかな。
 
もう一つ重要なことは、多様な性質のWebサイトがあるなかで、ユーザーが求めるゴールを達成できるかどうか。Webサイトは単なる発信者のポエムにならないよう、伝える先ありきでデザインする必要があると思います。
 
 

仕事と生活を豊かに


 
最後に、これからの展望についてお伺いしました。
 
仕事を通してやりがいを感じられるツールをつくり、さらに日常生活がより良くなるサポートをできるようにしたいです。
 
テレワークが多くなってきた時代なので、ツールに頼らざるを得ない。その使い勝手によって業務効率が変わってくるので、業務アプリケーションのUI/UXが重要になると思います。
 
ツールに時間をとられて私生活がままならないみたいなことにならない、システムと共存してみんなが納得のいく社会をつくりたい。その第一人者でありたいと考えています。
 
 
ユーザーの声に耳を傾けながら、システムとデザインを総合的に組み合わせたより良いツールを日々つくられている古長さん。
新たな領域で模索し続ける、「第一人者」という言葉が印象的でした。

 
 

マスマスに入居したきっかけ


 
後半ではマスマスとの関わりや、よりパーソナルなご活動について、インターン生の小林が聞き手になってお話を伺っていきます。

小林  マスマスに入居されたのはいつ頃ですか?
 
古長さん  2020年春、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になり職場への出社ができなくなったタイミングで入居しました。家では子どももいて仕事に集中できず、近所のコワーキングを探していたんです。
マスマスは1階のスペースに通話やオンライン会議がしやすい個室やひとり席があったのが決め手でした。
 
小林  どのくらいの頻度で利用されていますか?
 
古長さん  今は週4日程度利用しています。自宅からのアクセスが良いので、私生活との両立もしやすく働きやすいです。
 
小林  リモートワークになって良かったことはありますか?
 
古長さん  いままで出勤に片道1時間以上かかっていた時間を仕事や育児に充てられるようになったことですかね。
 
 

ジャズと横浜

 
 
小林  横浜に住まわれてどのくらいですか?
 
古長さん  13年程になります。
 
小林  そういえばなぜ東京でなく、横浜へ?
 
古長さん  私、ジャズシンガーをしているので。
はじめは、「ジャズ=横浜」と思っただけなんです。(笑)
実際、横浜にはジャズバーが多いので、現場にいられる感じがします。出演しているところも近くにあり、歌って、終わってからお酒を飲んでも終電を気にせずに帰れる。コロナ禍で、ほぼ出来なくなっちゃったんですけどね。
 

 
小林  関内や野毛ですか?
 
古長さん  そうです。
マスマスとのつながりでいうと、実は6年くらい前にここでステージをやらせていただいたことがあるんです!入居者さんの奥様でピアニストをされている方がいて、違う現場で一緒になって意気投合して。一緒にやりましょうとなってマスマスに。それが最初のマスマスとの出会いでした。
現在使っているブログやTwitterのプロフィール写真も、リニューアル前のマスマスで撮っていただいたものなんですよ!(笑)
 
 

ヨーロッパのような街並み


 

小林  横浜で働く面白さは何ですか?
 
古長さん  純粋に街並みが好きなので、この街並みの中で出勤できることはいいなと感じます。
 
小林  どのような街並みが好きですか?
 
古長さん  主に建物ですね。もともとヨーロッパの街並みや博物館などが気に入っています。
 
小林  文化的施設が多いのもいいですよね。学生時代に旅をされていたそうですが。
 
古長さん  そうですね。イギリスに交換留学をしていたことから、ヨーロッパの国々をまわりました。オーストリア、ハンガリー、チェコ、バルト三国など…ちょっとニッチなところが好きで。(笑)
ジャズに興味を抱いたのはオランダのアムステルダムを訪問したときでした。街で流れるBGMやテレビなど、現地ではジャズが至るところで流れていました。
 
小林  ジャズシンガーになろうと思ったきっかけはなんでしょうか?
 
古長さん  ジャズは、一期一会で知らない人とも演奏できるところが面白いです。横浜に引っ越してきて、スクールに入って、ステージを踏むうちにジャズシンガーとして名乗れるようになりました。
 

 
パンデミックにより働き方や暮らし方も大きく変化し、音楽活動は縮小する中で、仕事と私生活を両立されている姿。そして、良い生活が広がるようなツールづくり、デザインコンサルタントとして活躍されている姿はとても輝いて見えました。
 
お仕事で、「異業種とのコミュニケーション」を大事にされていることも印象的でした。ぜひマスマスで古長さんを見かけたら、ジャズや横浜の街並み談義をしてみてくださいね!
 
ちなみにマスマス周辺で、古長さんのおすすめの建物は、北仲ブリック&ホワイトと日本郵船なのだそう。「柱が良くて!!」と魅力を語っていただきました。仕事の合間に、春の建物散策も楽しんでみては。

 
 

インタビュー直後の編集後記トーク


 
 
 

関連情報:
◎古長さんのTwitter:https://twitter.com/kocho_katsuhiko
◎株式会社ベイジ HP:https://baigie.me/

 
 

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横浜・馬車道エリアにある空きビルの1F・2Fをリノベーションしてつくられたシェアオフィス/コワーキングスペースmass×massは起業家&スタートアップ企業、横浜・神奈川で暮らすリモートワーカーたちが集い、働く場として活用されています。2021年4月に施設を大幅にリニューアルし、個室のミーティングブースやPOPUPが開催されるギャラリー、雑談がうまれるカウンターが新たに誕生。いままで以上に幅広い分野の起業家・スペシャリストが集い、良いシナジーが生まれてきています。

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(photo : ツクダテタクミ/text:小林 璃代子)