気付けばすっかり夏の季節。どんな思い出を作ろうか、そんなことを考え始める時期になりました。
今回は、マスマスカフェ「今年の夏はどこに行く? 三浦半島の楽しみを探るナイト」のレポートをお届けします!
ドリンクを片手に乾杯し、地域の面白さをみんなで持ち寄るトークイベント”が開催しました。
横須賀で「街に関わる人を増やす」

合同会社よこすかラボ|三田希美子さん(きみちゃん) 1999年生まれ、横須賀市在住。大学時代に学生団体NELDを発足し、現在は一般社団法人NELD代表理事を務める。 「夢を叶えるまちづくり」を掲げ、シェアハウス運営や空き家再生、エンタメによる地域活性を展開。2023年には 「合同会社よこすかラボ」を設立し、探究学習を通じて延べ1000名以上の中高生の挑戦を伴走支援し、産官学連携 プロジェクト「よこすかengine」を主導している。 また、手打ちうどん講師やファシリテーター、NEALコーディネーター、 役者としての表現活動など、型にとらわれないスタイルで活動。 現在は横須賀市民ミュージカルを作る会5代目代表に就任し、 市民の表現の場を創出し、地域の新たな価値提供に尽力している。 HP:一般社団法人NELD
横須賀で生まれ育ちながらも、学生時代は都内の学校に通っていたため、地元は「寝るために帰る場所」だったそう。
「横須賀のことをほとんど知らない。それは少し恥ずかしいかもしれない」
そう感じたことがきっかけで、地元を自分の足で歩き、調べるようになったそうです。
山と谷戸、トンネル、階段、踏切、商店街、港、軍港文化など、横須賀には「歩いてみないと出会えない風景」がたくさんある。そんな気づきからNELDの活動が始まりました。
最初の一歩は、車も入れない谷戸の空き家再生。
資材を手作業で運び込み、大学生たちと改修した場所は、今では若者が集まる”秘密基地”になっています。
「横須賀の周辺地域には人が来ているのに、横須賀は素通りされてしまう。それは逆に、可能性しかないと思いました」
移住先ランキングでは名前が挙がらない横須賀。しかし三田さんは、そのことを伸びしろとして捉えていました。
映画づくり、ロケ地マップ、上町商店街での青空ファッションショー、25周年を迎える横須賀市民ミュージカルの活動にも一貫しているのは、「街に関わる人を増やす」という姿勢でした。
人が来ないから、やらないのではない。やってみるから、人が来るようになる
三浦での新しい場づくり

合同会社MISAKI STAYLE|菊地未来さん 神奈川県三浦市生まれ。大学で建築・都市計画・ランドスケープを学び、学外でもワークショップでリアルな地域課題解決を経験。 自身で提案した「三浦の滞在を変えるのはゲストハウス」を実現するため、鎌倉ゲストハウスのマネージャーを経て、多岐にわたる 仕事に携わりながら、2018年に合同会社MISAKI STAYLE(ミサキステイル)を設立。 移住・創業相談、空き家相談、 朝めし、イベントの企画運営など「三浦の入口・窓口」としてミサキステイルをキッカケに三浦が楽しくなる仕掛けを創出。 HP:合同会社MISAKI STAYLE
菊地さんは観光客が多い一方で日帰り客が中心で、宿泊施設が少ないという課題に気づき、「泊まる場所をつくれば、人の流れが変わるのでは」と考え、鎌倉のゲストハウスで修業をスタートしました。
今の活動は幅広く、空き家・空き店舗のマッチング、移住・創業相談、トライアルハウスの運営、朝食店の経営まで。
いきなり物件を借りたり買ったりするのではなく、「2週間だけ住んでみる」「期間限定で店を開いてみる」という小さな実験の機会をつくっています。
印象的だったのは、「ボロいから貸せない」と思われがちな古い建物のストーリー。
鉄工所を不動産会社の事務所に、農家のアパートをシーカヤックガイドの自宅兼事務所にというように「物件の欠点を消すのではなく、使う人の希望と組み合わせる」ことで価値に変えてきたそうです。
三崎で営む朝食店も、単なる飲食店ではなく地域の入口として機能しています。
「人が来ないから、やらないのではない。やってみるから、人が来るようになる」
この言葉に、思わずうなずいた参加者も多かったです。
解体予定だった元マグロ船船頭の建物を、見る前から「壊されるくらいなら買います」と即決で購入し、シェアハウスとして再生したエピソードも印象的でした。
ただ空室を埋めるのではなく、「地域になじめる人かどうか」を大切に入居者を選んでいるという姿勢に、菊地さんらしさが表れていたように感じます。
横須賀と三浦、地元目線のクロストーク

後半の参加者を交えたクロストークでは、両地域ならではのディープな魅力が次々と語られました。
例えば「夏を感じる穴場スポット」というテーマでは、
横須賀がノスタルジックな提灯が灯る夜の若松マーケットを挙げたのに対し、三浦は、大浦海岸や毘沙門の岩場、そして畑の中から見上げる広い空など、メジャーな三浦海岸以外にも無数の穴場があることを紹介しました。
「イベント・レジャー」の話題でも両者のカラーは対照的です。
横須賀が戦後ジャズ文化を題材にした市民ミュージカルやジャズフェスティバルといった独自のカルチャーを誇る一方、三浦は地域ごとに形式が全く異なるお祭り文化があり、今年の祭りが終わるとすぐに来年の話が始まるほどの熱量だといいます。
さらに「地域ならではの暮らし」に目を向けると、横須賀は米軍基地がある影響で多文化がごく自然に溶け込む日常があるのに対し、三浦は野菜や魚を「買うよりもらう」ことが多く、夏になれば家中がもらい物のスイカで埋め尽くされるという、地元密着型の心温まるエピソードも飛び出しました。
今年の夏はぜひ三浦半島へ!

横須賀と三浦は、人口減少や高齢化、空き家、商店街の衰退といった課題を共通して抱えています。
でも今回の二人の話から見えてきたのは、地域の未来は大きな開発や行政施策だけでつくられるものではない、ということ。
空き家を一軒直す。
商店街でファッションショーを開く。
地元の店を紹介する。
誰かのやってみたいことを応援する。
そんな小さな実践の積み重ねが、地域に新しい関係や仕事、文化を生み出しています。
いつもの観光地を巡るだけでなく、地域で活動する人を訪ねたり、少し遠回りのバスに乗ったりしてみる。
そんな過ごし方から、あなただけの魅力が見つかるかもしれません。
今年の夏は、ぜひ三浦半島へ!
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
引き続きこのようなイベントを企画していきます。ぜひご参加ください!
ドロップインのご利用お待ちしております!

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