毎月第1金曜日の夜にmass×mass関内フューチャーセンターで開催されるイベント「マスマスファーストフライデー」。
地域や社会に対して、ありたい姿・つくりたい未来を描きながら、チャレンジできるきっかけを広げたいという思いから様々なゲストをお迎えしてお話を伺っていく学びと交流の場です。
問題だらけを隠さない。ウェル洋光台の一風変わった魅力

「ウェル洋光台」大家|戸谷浩隆さん 1977年横浜生まれ。神奈川県横浜市在住。 多世代シェアハウス「ウェル洋光台」の大家で、二人の娘の父。妻を含めた家族四人で、ウェル洋光台で暮らす。 父方の祖父母と妹を含めた六人家族で育つ。多くのコミュニティ運営者と同様、発達障害的傾向に苦労した腕白な子ども時代を過ごした。 国際基督教大学教養学部を卒業後、東京工業大学理工学研究科修士課程に進学し、数学(幾何学)を専攻。 大学院修了後、大手電機メーカーに入社し、翌年研究部門に配属。以来一貫してソフトウェア工学関連の研究開発業務に携わっている。 2006年11月に開業したウェル洋光台に、翌年3月に住人として入居し、ウェル洋光台で出会った妻と結婚。2009年に一度卒業するが、 2013年に運営難を機に家族と共に再入居し、再生を手がける。 パーマカルチャーやティール組織の思想を取り入れた、「ギフト」で成り立つ暮らしの実践は、NHKドキュメンタリーや 全国誌などでも紹介されている。日々の暮らしの中にある祈りと、「共に生きること」の豊かさ、矛盾を抱えた人間同士が 抱える面倒さの中にふと訪れる恵みへの驚きは今も尽きることがない。 HP:ウェル洋光台 ( Well Yokodai )
今回お招きしたのは、横浜・洋光台にあるシェアハウス「ウェル洋光台」を運営する戸谷浩隆さん。
戸谷さんがウェル洋光台に入居したのは2006年頃。当時はこうしたシェアハウスはまだ黎明期で、人気が無かったといいます。
もともとの大家さんが「シェアハウスというものがあるらしいから、やってみようか」と始めたところに、ボランティアとして関わり始めたのがきっかけでした。
その後、一旦はハウスを離れますが、転勤から戻るタイミングで運営が立ち行かなくなっていることを知り、家族を連れて再入居。現在も大家を務めています。
足りないと感じているのは、むしろ先進国側の方ではないか。
インドで気付いたパーマカルチャーの視点

ウェル洋光台が掲げる特徴は、一般的なシェアハウスとは対照的なものです。
特に印象的だったのは「サービスゼロ」。
ウェル洋光台には、多くのシェアハウスのような当番制度がないそう。
そもそも「みんなでルールを決めて守る」という発想を採らず、あくまで入居者同士の「ギフト」で成り立つことを大切にしています。

運営の中で大きな課題になったのは「理念」でした。
様々な試行錯誤を経て、現在の運営方針にたどり着いたといいます。
戸谷さんが大切にされている軸に「パーマカルチャー的な視点」があります。
パーマカルチャーとは「人と自然が共生し、持続可能な暮らしと社会を実現する」ためのデザイン手法のこと。
きっかけは25歳の頃、会社の研修で約4ヶ月滞在したインドでのことでした。
「足りない、足りないと感じているのは、むしろ自分たち(先進国側)の方ではないか。」
戸谷さんが強調したのは、パーマカルチャーとは田舎暮らしやスローライフの延長ではないということ。
共有資源を通じて余力のある暮らしを実現するための思想なのだといいます。
その実践例として挙げられたのが、水回りでした。
ウェル洋光台では、37人の住人に対してトイレは5個、コンロは十数個。それで十分にまわっています。
配管は住宅インフラの中でも特にコストの高い部分。
分け合うだけで、これほど資源利用を減らすことができます。
「ありのまま」で暮らしていく

ウェル洋光台は、私たちのこれからの暮らしに活きるヒントに溢れていました。
当番も、ルールもない。
問題があることも、隠さない。
足りないものは、分け合う。
そんなふうにそれぞれの「ありのまま」で暮らしていくことが、私たちの生活を豊かにするのかもしれません。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
マスマスファーストフライデーは、今後も開催していきます。ぜひご参加ください!
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