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横浜と山北の関係性をどう描く?平成生まれ3人の山北町でのアクションを聞きました!【mass×mass Cafe レポート!】

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シェアオフィスmass×massが毎月第1金曜日に定期的に開催しているトーク&交流イベント「mass×mass Cafe」をレポート!2019年2月1日(金)は『かながわのディープな秘境が横浜へ『Up Coming!山北』〜僕らの知らない山北町が今オモシロイ!ローカルチャレンジの今〜』と題して、かながわでも今注目度NO.1の山北町(YAMAKITA)から3人の若者たちが集いました!
 
 
まずは、それぞれの活動についてご紹介してもらい、後半はスタッフのほりごめがモデレーターとなりクロストークをしました。
山北町ってどんなところなの?どんな活動をしているひとたちがいるの?そんな方はぜひご一読ください!
 

それぞれから見た山北町。ゲスト三人によるプレゼンテンーション。

 

 
まず最初にプレゼンテーションしてくれたのは山北町出身の石田貴久さん。
大学卒業後に、地域おこし協力隊として福井県で狩猟や炭焼きを中心に活動をされたのち、山北町にUターンしました。
そして平日は林業に携わりながら、休日では軽トラで山北町を案内する活動をはじめます。
 
 
まずはFacebookで投げかけたところ2日後には大阪から友人が駆けつけてくれたんだとか。その後もエントリーがいくつか続き、開始2ヶ月足らずで6組を案内しているそうです。
 
「地方に対して閉鎖的なイメージを持っている人が多いと思いますが、山北町も同じように非日常なことに対して同じように感じることがあります。ただ、まちの魅力を知ってもらうためにはまちの玄関が開いていないと誰も見てくれない。その窓口になっているのが観光だと思います。ぼくがやっている軽トラツアーはまちの勝手口のようなイメージでもっと気さくにまちと関われる入り口でありたいと思っています。」
 
 
続いて、2年前に移住してきた山地(やまち)酪農家の島崎薫さんが大野山で経営している「薫る野牧場」について紹介してくれました。
 

 
山地酪農は、山に牛を放牧して山の管理を牛の力を借りながら行うというもの。
もともと乳業会社への就職を考えていたそうですが、在学中に中洞正さんの著書と出会い、山地酪農を知ってから「これがやりたい!」と思い立ち、岩手県にある中洞牧場に就職。そして、2016年秋から独立し、山北町で牧場をはじめました。
 
1日2回の搾乳以外は高原に放牧するという山地酪農。草食動物である牛にとって山地酪農は、みずみずしい草を食べることができ、健全で乳脂肪分の高い牛乳が搾れることにつながります。また、森林にとっては、管理の行き届かないところも牛が草を食べることで、管理がしやすくなり森の再生が期待されているんだそう。
 
「牛たちに草を食べてもらい、野芝を植えて山崩れしにくくします。そして健康的な森林をつくることに貢献したいと考えています。牛の力を借りて、野芝を広げ、新しい山の活用を提案していきます。」
 
 
最後にプレゼンしてくれたのは、岩手県盛岡市出身の花坂拓人さん。大学の講義の一環で山北町を訪れたことがきっかけで卒業後に移住してきました。
現在は小田原市のパン屋で働き、リヤカーで山北町を歩き回っているんだそう。
 

 
「大学4年生で進路を考えるタイミングで、山北町が面白いというのが忘れられなかった。正直、人口はどんどん減っている。多くの住居が山奥にあって15年後には消滅しててもおかしくないくらい。それでも山北町が面白いと感じてて。じゃあ30年続く地域にするためには、自分はなにができるか考えたいと思って移住しました。」
 
パン屋さんで働くかたら、いろいろなプロジェクトにも関わっている花坂さん。地元のNPO法人共和のもりで事務や畑仕事や、先に紹介あった島崎さんの薫る野牧場の手伝いもしているそう。また、エコツアーのサポートもしているんだとか。
今後の展望としては、鹿やイノシシといった動物と共生できる畑づくりにも関心があるそうです。
 
 

クロストーク


 
 
ゲストの皆さんからのトークが終わり、ここからはマスマススタッフのほりごめもそれぞれの取り組みについてさらに質問を投げかけました。
 
 
ほりごめ  石田さんの軽トラツアーでいいなと思ったのは、運転席と助手席の絶妙な距離感。あの空間ってなんだか話しやすい雰囲気ありますよね。
 

石田さん  ぼくが福井へ地域おこし協力隊として行ったとき、地元のおじさんが毎日のように軽トラでまち案内をしてくれたことがきっかけではじめました。初対面でも話しやすい距離感なんです。
 

ほりごめ  どういったアテンドをしているんですか?
 

石田さん  これまで案内したのは、友人から家族づれまでさまざま。半日コースや1日コースといった感じで、要望を聞きつつ、案内しています。島崎さんの牧場を案内させてもらったり、狩猟についてきてもらったり、薪割り体験をしてもらったり。箒杉は必ず案内するようにしていますね。

ぼくは自分が暮らしている山北町がどう見られているのか知りたいという思いでやっているので、長く続けていきたいと思います。
 

ほりごめ  島崎さんには山地酪農について詳しく聞いてみたくて。
 

島崎さん  私は牛の健康に配慮した酪農のスタイルをやりたいと思ってて。山地酪農は日本の使われていない山を活用できるところも良いと感じています。
 

ほりごめ  ある課題の解決を考えたときに、複数の課題を掛け合わせることで新しい解決策や価値が生まれることが往々にしてありますよね。島崎さんは山北の林業の課題と、酪農の課題を掛け合わせていますね。
今度の山地酪農の展望はどう描いていますか?
 

島崎さん  まずは山地酪農という牛の飼い方、山の使い方を知ってもらいたいと思います。現状では数えるほどしか日本では実践している酪農家さんがいないので、このやり方を広めていきたいですね。
 

ほりごめ  ありがとうございます!花坂さんには、ぜひよそ者として山北町の魅力をどう感じているのかお聞きしたいです。
 

花坂さん  一番の魅力は人が面白いところですね。ここ数年でも同世代で移住してきたり、山北町で活動する人が増えてきていると感じています。
リヤカーではパンの販売をしていますが、それはあくまで手段であって。パンの販売を通してさらに地域の中でつながりを豊かにしたり、新しく山北町を訪れた人に町の魅力を伝えていきたいと思います。
 
 

 
 
 
今回のマスマスカフェは、山北町に住んでいる方、山北町出身の方、なにかしら山北町につながりのある方が多く参加してくれました。参加者からの質疑応答では、山北町の暮らしのメリットデメリットや想定外だったことは何かといった一歩踏み込んだ質問が投げかけられました。
 
 
マスマスは2014年ごろから山北町と出会い、2015年に山北町の間伐材を使用したシェアオフィスTENTOをオープン。
山北町は、面積の9割が森林であり、私たち横浜市民にとっては大事な水源林でもあります。
高齢化と人口減少が進み、森林整備が行き届かない現状があるなかで、今後、横浜と山北の関係性をどうデザインできるか、私たちもチャレンジしていきたいと思います!
 

 
シェアオフィスTENTOの空きは残り1ブース。地域の関わり合いや課題解決に向けたアクションに関心のある方はぜひご入居いただき、山北を含め豊かなまちづくりへ一緒にアクションしていきましょう!
 
 

マスマスカフェとは

massmasscafe2015

横浜のコワーキング・シェアオフィスを運営する関内イノベーションイニシアティブ株式会社が、毎月第一金曜日に開催するトーク&交流イベント。毎回あたらしい価値を創造しているクリエイターや起業家をお招きして、これからの時代を切り開くためのアイデアやマインドのヒントを探るナイトパーティー。
この横浜・かながわであたらしくビジネスをはじめたい人、課題を解決するブレイクスルーを求めている人、一緒にプロジェクトを始める仲間が欲しい人等、沢山の人が集う場です。もちろんマスマスに入居を検討している方も、毎回ウェルカムです!是非遊びに来て下さい。

イベント情報はFacebookページでも発信していきます!:https://www.facebook.com/massmasskannai/