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【対談】創業すること=質の高い雇用を増やすこと《第2期創業実践講座エントリー募集中!》

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エントリー受付中!

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2月18日からスタートする【第2期創業実践講座】
昨年に引き続き、まさにこれから法人化(NPOや株式会社など)する起業家&クリエイター&プロジェクトリーダーの為だけに向けたスペシャルスクール。今年も多様な講師陣にお集まりいただき、創業期だからこそ知っておくべき情報やスキル、そしてここ横浜で事業をスタートさせる人にとっては非常にお得な特典付きでお届けする全7回の講座。

昨年は受講生の半分がその後法人化、同じ横浜を舞台に同時期に法人化する仲間と一緒に学び、その後の良いアドバイスをし合う仲間としても、非常に有益なコミュニティの場にもなっています。

◆講座概要&カリキュラムはこちら

 
今回は昨年も講師としてご活躍いただいた会計事務所ユニークスの公認会計士である元小出さんと、マスマス代表治田の対談をお届けします。本講座で伝えたいこと、創業期に必要なスキルや環境、マインドなどさまざまことについて話がおよび、非常に盛り上がりました!元小出さんにはマスマスに入居されて3年、創業期の起業家への金融機関からの融資支援、ソーシャルビジネススタートアップの講師として、マスマスコミュニティの中でさまざまなサポートをいただいております。
 

今年も実践創業講座がはじまります!

治田   いつもさまざまなサポートありがとうございます。
他の入居者さんもそうなのですが、元小出さんのようなスキルの方が2Fにいていただけることが、マスマス全体にとっても非常に良い刺激となっています。今年も創業実践講座の募集が始まりましたね、今回もよろしくお願いします!
 

元小出さん   こちらこそ、よろしくお願い致します。
マスマスは本当にいろんな方が出入りしているので、僕も楽しみながら仕事させてもらってます。

で、第1期は受講生の半分の方が法人化されたんですね?(チラシを見ながら)
今回も行動力のある方たちに参加して欲しいですね。まずは行動しないと何も起きませんから。だから治田さんみたいなメンターになって並走してあげる人が大事ですよね。それから、受講生の中からもチームを引っ張っていく人がいたりすると良いですね。
 
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治田   そうですね、創業期がやはり一番パワーが必要ですから。今回も受講生同士が刺激をし合えるコミュニティとなれたら嬉しいです。やはり同じ地域で起業する仲間同士、ライバルでもあり仲間でもありますから。
 

元小出さん   多様な価値観が集うと、いい化学反応が起こると言われますよね。例えば、アメリカは新陳代謝が良くて廃業率も開業率も高い。古いものを簡単に廃業して新しいものを作っていくんですけど、日本は廃業率が低いんですよね。
 

治田   廃業率というのがあるんですね?
 

元小出さん   そうなんですよ、もちろん開業率も低いんですけど。それはある意味、ゾンビ企業が多く残っているんですよね。笑 そういう非効率な企業がマーケットを抑えてしまっていて、その隙間だけを狙うとニッチなまま終わってしまうことが多いという。
 

治田   たしかに。私たちが“ソーシャルでアドボカシー”と言っているときは社会変革とか、市場開放という意味で使ってることが多いのだけれど、日本でアドボカシーが上手なのは業界団体で、新規参入者をいかに弾くか、そういう人たちがスキルや人脈を持ってるから新しい人が育たない。
だから経営的なこともお伝えしないといけないけれど、本当はそこを突破するようなアドボカシーが大事になってくると思っています。後回しにされやすいんだけど。でも、泥臭いこともやらないといけないんですよね。
 
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元小出さん   そう、泥臭さ!創業期に必要なのはまさに泥臭さなんですよね
 

治田   泥臭いことを被らないでやろうとしても起業なんてできなくて、どんだけ頭下げなきゃいけないか、どんだけ踏みつけられるか、それに対応できないと。きれいな起業なんてできない、って私自身も感じています。多くの創業期の起業家の方をサポートしている中で、そう思いますね。
 

元小出さん   結局、やめてフリーになってビジネスを回そうとか、お金をいただこうって思ったら泥臭くならざるを得ないじゃないですか。ビジネスはそんなに簡単ではないですよ、ホント。
 

治田   本当。かっこよくなんて全然ない。一方で、雇われているうちはこうあるべきとかってよく泣いてたけど、今なんて泣いている暇ない。泣いてる前に次考えなきゃって。悔しいって思いながら次!みたいに。
 

元小出さん   実感がこもってますね笑 そう、あたらしい付加価値を生み出して、お客様からお金を頂くということは大変ですから。
 

治田   そうですね、私も勉強中です。
 
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地域で働くこと/事業継承〜第2創業という考え方〜

元小出さん   僕がmass×massに移ってきたときはもう少し地域の仕事もしたいなって思ってたんですけど、実際ここ横浜で活動をしてみて感じるのは、仕事が東京に集中してしまう。
これは皆さんも共通の悩みかなとは思うんですけど。
 

治田   そうですね、起業してしばらくすると東京へという流れはマスマスでも多いですね。起業支援をするチームも結局東京から横浜に来た人達が担ったり。
 

元小出さん   最初にチャレンジする人が増えないと、僕のようにサポートする人間もなかなか、鶏が先か、卵が先かっということになってくる。
横浜にたくさん起業する人がいればサポートする人も増えるだろうし、サポートする人がいれば横浜に来る人もいるのかなって。今回の講座もそうですが、そういう意味ではここにはサポート側としてスキルの高い人たちが集まっているので、東京とかわらないプロフェッショナルな仕事ができるんだっていうのをお伝えしたいですね、僕としては。
 

治田   そうですね。私たちとしてもそこのクオリティにこだわっていきたいです。
 
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元小出さん   この講座は創業っていう部分で切り口が用意されていると思うんですが、一方で、事業承継者のような30代くらいで既に経営者になる事を宿命づけられているような人たちにも来て欲しいですね。多様な人達が集う場になることも、参加者同士に良い刺激を与え、地域を活性化させていく場になるのかなと。

まさにアイデアを軸に起業する人、スタートアップというスタイルかと思いますが、そういった方々と同様に重要になってくるのはオールドエコノミー、すでに地域で大きな商いに携わっている商工会とか横浜の経済人、具体的には青年会議所とか。そういうところで出てきている若き経営者予備軍の方々とスタートアップのアイデアを持つやる気のある人材が交流する、そんな場になっていくことも大切なのかなと。
 

治田   なるほど。属性としては、すごいアグレッシブにゼロから立ち上げる人と、親父さんの事業をそのまま引き継いで先細りにならないように人脈も広げないといけないし、知識も経験も必要な方たち。
そういった違う属性の人たちがうまく混ざり合う感じ。
 

元小出さん   第二創業の方たちですよね。やはり青年会議所の人たちは親父が作った会社の中で、継ぐっていうのが宿命づけられていて、既存の経営資源を使うことができるんですね。

それを使って多角化っていう位置付けで創業できる。資金調達力とか事業をスケールさせる力としてはとても有利なんですけど。一方で、起業家の人たちって何もないところからスタートするじゃないですか。
今は一人で起業するよりはチームで起業するという流れがありますよね。
 

治田   そうですね、ありますね。やはり一人より二人の方が多様な視点で経営が出来る。社会の変化も早いですから。
 

元小出さん   そうですね。地域の仕事するのにもそういう既存のものを持っている人たちとやらないとダメなんじゃないかなって思うようになっていて。

例えばmass×massはこの古いビルをリノベーションしてますよね。
そういう地域に余っている資源があって、それを無視したところで1から自分たちで全てやろうっていうのは非常に遠回り、というか、ここをうまく使えば良いのにって思う。で、そことアクセスできるのは事業承継する人たちなんですよね。
 

治田   なるほど。
 

元小出さん   ただ、事業承継する人たちが何をするかって、古いものを壊さなきゃいけなくて、それを持っているのは、スキルを持っている、とか新しいエンジニア、デザイナーとか。そういう人たちが足りてないんですよね。

お互いに足りないものを持っている。そこに入り口として、ぼくらお金の専門家とかも関与できると思ってます。
 

治田   最近のmass×massの傾向としてはwebデザイナーとか、コピーライターとか、そういう方も増えてきていて、新しくやりたいと言っている方たちがなんとなく、出会う空間があります。そういうプロ集団と、マインドを持った経営者予備軍と、そういうスキルを持った人たちが出会う場のきっかけとして継続していけたら良いなと思います。
 

元小出さん   ですよね。切り口として創業だけど、第二創業も入れていいと思いますよ!笑
 
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仕事をする人自身がハッピーになるような質の高い雇用が増える社会へ

元小出さん   地域にどんな良い影響を与えるのかっていう視点もあって。雇用を増やすっていうのは直接的に良いんでしょうね。
 

治田   雇用を増やすっていうのはmass×massのコンセプトでもあります。
 

元小出さん   でも、逆に最近の世の中って労働力不足になってるじゃないですか。雇用はたくさんあるんですよ。要は、何があるかというと、安くて簡単にクビになるような質の低い雇用なんです。
 

治田   そうですね。本当にそう思います。
 

元小出さん   だから、仕事についているのがハッピーになるような質の高い雇用を増やさないといけない。
 

治田   なるほど。それならビジネスモデルなり、仕組みがしっかりとしていないと。
 
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元小出さん   僕がこの講座で応援したいのは、独立したい人。

独立すると、その人は自分を雇うことになるけれど、質の高い雇用になるんですね。
それは人から言われたり、雇われたりしていると、なにか自己肯定できない、諦めないといけない。
自分で自分を雇うと、満足度は同じ手取りになっても上がるんですよね。
 

治田   そうですよね。
 

元小出さん   だから、僕はこの講座では雇用を生むというよりは、雇用の質を高める方に注力できたら。そんな風に思います。
 

治田   それはマスマスのビジョンとも共通していますね。それが大きいビジネスだけじゃなくて良いと思ってて、地域のスモールビジネスを沢山継続できる仕組みを作れれば。
 

元小出さん   安定すれば良いんですよね。質の低い雇用を作る社会にしてはいけなくて。プログラマーや職人さん、コックさんやバーテンダー、そう言う人たちが僕のターゲットでもあると思っています。

そういう人たちに今回の講座で提供できる知識を少しでも持って帰ってもらえたら、自分で稼げる力ができれば雇用されている数は変わらないけど、雇用の質は上がる。
そうすると地域がハッピーになるんじゃないかって。
 
雇用を増やすって行政の方がよく言うんですけど、ちょっと僕はここ2、3年違和感が出てきてます。それは人手不足の現場を見るようになったから。

絶対数として雇用は増えないんです。そこにギャップがあるんですよね。横浜でやりたいのは、経営の知識を泥臭い人たちに渡して、あわよくばビジネスモデルではなくて、スケールするビジネスより、セルフエンプロイーで、やりがいと責任を持って収入を高める。それでハッピーになる人が増えたらいいんじゃないかって。
 

治田   そういう意味でこの講座は一回では足りなくて、今後も継続して実施していきたいですね。
 

元小出さん   そうですね。フォーカスしたいのは個人事業主プラス法人にして、スモールビジネスをもっとこの横浜、神奈川で生まれていくように。
 

治田   そうですね。ぜひ。
次のステージに行きたい人や、自分のビジネスに近しい仲間を増やしたいとか。実直に泥臭く、でもカッコよくもなりたいねって人が増えたらいいのかも。
元小出さん、今日はありがとうございました!一緒に横浜を盛り上げていきましょう!

(text/photo : hiroyuki horigome)

 

エントリーぞくぞく!締め切りは2月15日月曜日!<選択受講は随時エントリー受付!>

開催期間

2016年2月18日(木)〜3月10日(木) 
全7回 時間は全て19:00〜21:30

場所

mass×mass関内フューチャーセンターhttp://massmass.jp/access/

参加費

一式:32,400円(税込)
《選択受講の場合:各講義5,000円(税込)》

定員

15名