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かながわボランタリーエースプログラム ― 成果報告レポート ―

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昨年の9月よりスタートしたボランタリーエースプログラム。全4回の講座を通じて、それぞれの団体が作成した中長期計画を報告する成果発表会を開催しました。当日(2月13日)は11団体発表を行いましたが、このレポートでは3団体についてご紹介します。
またこのレポートを作成にあたり、各団体さんへ事業の内容、このプログラムに参加したキッカケ、感想、作成した中長期計画、今後についてお伺いしました。

紹介団体

・特定非営利活動法人 森ノオト http://morinooto.jp/

子育て世代の女性による、横浜市北部を中心としたエリアのエコ情報を発信するウェブメディア運営
「あおばを食べる収穫祭」の開催、エコDIYまちづくり、あおばECOアカデミー 等

 
・川崎の産業観光を支援する会 http://sangyoukankou2.jimdo.com/

川崎市・観光協会が主催する川崎産業観光ツアー・川崎工場夜景ツアー等のガイド業務を委託
ミニツアーを主体的に企画・募集・運営、地元小学校の「社会科見学」におけるガイド活動 等

 
・川崎パパ塾 http://kawasaki-papajyuku.blogspot.jp/

パパ向け講座を開催、パパによる絵本の読み聞かせ、オレンジリボン活動、各種地域イベントへ参加

 

特定非営利活動法人 森ノオト

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〇代表者|北原まどか
〇プログラム参加者|北原まどか、梅原昭子、島原愛子
〇団体URL|http://morinooto.jp
 

事業内容

地球温暖化などグローバルに進む環境問題を地域と家庭から解決していく。そんな知恵や工夫を、子育て世代の主婦たちがウェブメディアで情報発信し、料理教室や交流イベント等を通じて啓発しながら、地域ネットワークを築く。
 

ボランタリーエースプログラムを受講したキッカケはなんですか?

NPO設立3年目で、認知度や周囲の協力などは高まってきてはいるが、組織としてヒト・モノ・カネの「ないないづくし」の状況が続いていた。収益を得られる事業モデルが必要で、組織基盤の強化をしなければならないと、事務局とファンドレイジング担当を設け、議論を始めたタイミングだった。そんな時に、森ノオトの理事でもある治田友香さんの推薦を受けて受講を決意した。
 

このプログラムはどうでしたか?

まさにいまの森ノオトに必要なプログラムだった。まず「顧客は誰か」を常に意識するようになり、顧客にリーチするための広報や、イベントの性格、位置付けをより深く考えるようになった。地域社会の中で小さくともビジネスに入り込むための仕掛けとして、これまでの取材でつちかってきた地域ネットワークを生かした「森ノオトモダチクーポン(地域通貨)」を試行。仮説、実行、検証を繰り返すサイクルで、「まずは動く」を始めている。
 

今回作成した中長期計画について教えていただけますか?

地域社会で環境問題を解決する最先端のコミュニティをつくるために、地域の子育て世代の女性たちが中心となってエコビジネスを創出し、小さな経済循環が始まっている。そのために、「エコ商店会」のようなネットワークを地域の中で築き、オリジナルのエコグッズの開発や販売をおこなっていく。森ノオトの支局が近隣に誕生してウェブサイトの読者数が増加するにともない、横浜北部エリアが「エコの最先端地域」として世界中から注目を集める。
 

今後の課題はなんですか?

「地縁型コミュニティ」と「テーマ型コミュニティ」のつなぎ目として、ニッチ的な活動が続いているが、今後、エコという普遍的なテーマをもとに拡大路線を走る際に、地域密着型という自団体のミッションとのブレ、ズレが起こらないように地域を固めるスタッフを育成していくこと。できるだけ「30代のママ」が表に出て活躍している団体でありたいので、世代交代を円滑にしながら、団体のミッションを後進にしっかりと継承していくこと。やることが広がりすぎてバーンアウトしないこと(笑)。
 

意気込み等自由にお書きください。

2015年度の森ノオトにとって最大の成果は、ボランタリーACEプログラムに参加して、自らのミッション、課題、顧客、今後の方向性を定めることができたことです。事務局メンバーで議論してきた「森ノオトの強み」が明確になり、一時期ぶれ始めた「顧客」は、団体設立当初からうたっていた「環境問題に最初に意識が向くきっかけ」ともなる「子育て初心者」であるとぶれない軸が定まりました。レールを敷くことができたので、あとは「よーい、どん!」走って転んで振り返るの繰り返し。まずは進みながら、効果検証していきます。
 

川崎の産業観光を支援する会

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〇代表者|大矢一彦
〇プログラム参加者|大矢一彦、西山孝、根岸雅明、加藤邦彦
〇団体URL|http://sangyoukankou2.jimdo.com/
 

事業内容

1.自主事業
 ①体験・交流・学習を目的とした、15~20名程度のミニツアーを毎月実施
 ②小学校の社会科見学会ガイド(学習支援事業)
2.川崎市、観光協会が主催するツアーの委託事業
 ①工場夜景ナビゲーター
 ②産業観光バスツアーガイド
 

ボランタリーエースプログラムを受講したキッカケはなんですか?

かわさき市民活動センターの福森氏から、『もしも、組織の基盤強化にご関心があり、5年先を見据えた団体運営を計画したいということでしたら、ぜひご検討ください。』とのお話をいただきました。目先のことばかりで、5年先のことなどあまり考えたことがありませんでしたので、いい機会だと思い応募しました。
 

このプログラムはどうでしたか?

事前に、なかなかにハードな内容と聞いていましたが、思っていた以上でした。講義だけでなくワークの時間も多く、一日が終わった時にはグッタリでした。出される宿題から次回の内容を予想して受講するのですが、いつも予想が外れ必死でした。
頑張って学んだ「戦略の骨格」「ペルソナ」「プロトタイプ」等、今後の運営にぜひ役立てたいと思います。
 

今回作成した中長期計画について(公開できる範囲で)教えていただけますか?

5年後のありたい姿のポイントは3つ。一つは、最近催行回数が減っている大型バスを利用した昼の産業観光ツアーについて、当団体が企画、行程作成、運営を関係機関と協働で実施し、年10回以上催行することを目標にしました。二つ目はミニツアーの充実でこれも年10回以上催行します。三つ目には上記事項達成のため、コーデネータ研修等による人材育成や団体における役割の明確化です。
 

今後の課題はなんですか?

他団体のプレゼンから、志(ミッション使命)が一番重要だと思いました。これがぶれるとすべてあいまいになってしまう。この志、それから導かれるコンセプト、そして顧客がどのように価値を見出すのか。この流れが根幹だと思いました。
また、松本先生から、今後、新たに受け入れる役員(主たる構成メンバー)の人選も大切なポイントというアドバイスもいただきました。
 

意気込み等自由にお書きください。

松本先生から『産業観光を支援する会ではなくて産業観光を作る会でもいいのでないか』との発言にはとても勇気づけられました。その意気込みで、5年先のありたい姿を目指し、市民自ら楽しみつつ、新しい観光まちづくりを展開していきたいと考えます。
今回他団体と交流することができましたことを深く感謝いたします。回数を重ねるごとに他団体と親しくさせていただき、日々の活動の中での喜びや苦労されていることなどを知って、大変、いい刺激となりました。1年後、同窓会などがあるといいですね。
 

川崎パパ塾

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〇代表者|市川毅
〇プログラム参加者|市川毅、奥平亨
〇団体URL|https://www.facebook.com/KawasakiPapaJyuku
 

事業内容

①中原市民館(川崎市)にて年間10回前後の
パパ向け講座を開催(2010年~2014年)
②パパによる絵本の読み聞かせ
③オレンジリボン活動
④各種地域イベントへ参加
 

ボランタリーエースプログラムを受講したキッカケはなんですか?

かわさき市民活動センター福森さんのご紹介を受けて受講しました。
 

このプログラムはどうでしたか?

これまで十分に振り返りできていなかったことを振り返る機会にもなり、大変に刺激を受けました。
私たちの活動はサービス提供をする側もされる側も「パパ」である、というのが“なんとなく”の認識でしたが、「顧客の課題」と問われた際に、そもそも「顧客」が誰なのか、従いそれによって解消されるべき「課題」が変わりうる、という点をきちんと考えたことがありませんでした。今回、この点をメンバーと話しあい、意見のずれを修正できたことが大きな収穫でした。
 

今回作成した中長期計画について(公開できる範囲で)教えていただけますか?

・第一段階として
①子育てに関した講座を継続(自立に向けて受講料の有料化)
②地域の方を巻き込んだフォーラムの新規展開
③地域イベントの参加(地域の子育の場の提供)
③情報発信の拡大
・第二段階として
④団体強化&信用アップのためNPO法人化
⑤オリジナル商品(主催事業)への展開
・第三段階として
⑥川崎7区に「川崎パパ塾の支部」を設置
 

今後の課題はなんですか?

メンバーとの意識のすり合わせ、および、自身の個人的な興味関心からこれを社会的化課題に昇華させていくプロセスの共有。
 

意気込み等自由にお書きください。

「パパ」とは何なのか、「パパが地域にできること」は何か、について、活動を継続しながらブラッシュアップしていきたいと考えています!

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