プロボノ実践者の高瀬さんに聞いてみた!
社会人として培ったスキルを活かして社会貢献活動にボランティアをする「プロボノ」。
会社で働きながら、NPOや地域活動に参加したいと考えている人は少なくありません。
今年度、シェアオフィス・コワーキングスペース「mass×mass|関内フューチャーセンター」を運営している関内イノベーションイニシアティブ株式会社では横浜市経済局の委託を受けて地域を豊かにするプロボノ育成プログラム『YOKOHAMA INNOVATION SCRUM PROGRAM』を企画・実施致します。
同時募集している8事業者と一緒に”スクラム“を組むようにプロボノが対話と協働、実践的なアウトプットをすることで事業を加速させるプログラム。
さて、おそらく多くの方が「プロボノ」ってなんだろう?頭をよぎっているのではないでしょうか。
ボランティアとの違いは?プロボノとして関わるメリットってなんだろう?
今回は本プログラムを担当、自身でもプロボノ参加経験のある高瀬に”プロボノ”として社会貢献活動に関わることについて聞きました!
「働きながら地域貢献したい」
「自分の関心のある分野に関わってみたい」
「社会貢献プロジェクトに関わることで新たな一歩を踏み出したい」
という方はぜひご一読ください!
『ヨコハマ・イノベーションスクラム・プログラム』を担当するmass×massスタッフの高瀬桃子。大学を卒業後、自然体験活動を通して環境教育を行っている公益財団法人キープ協会に入職。そのほか、大手学習塾、公益財団法人日本野鳥の会など営利企業、非営利企業双方での勤務経験を持つ。2015年関内イノベーションイニシアティブ株式会社が横浜市経済局の委託を受け企画・実施した「ソーシャルビジネス・スタートアップ講座」を受講。それをキッカケに今年5月よりスタッフとして入社。また、プロボノとしてNPO支援にも取り組んでいる。
イノベーション・スクラムって何だろう?いよいよ横浜でスタート!
堀篭 いよいよ、新プログラム『YOKOHAMA INNOVATION SCRUM PROGRAM』の募集がスタートしましたね!
これまで、私たち関内イノベーションイニシアティブ株式会社(以下、KII)が実施している「ソーシャルビジネス・スタートアップ講座」はこれから始めたい!という方が一歩踏み出すのをサポートするプログラム。
今回は、さらに次のステージ。すでにソーシャルビジネスに取り組む事業者がステージアップ目指すためのアクセラレータプログラム。
そして今回は、同時に「プロボノ」も募集しています。
実際に”プロボノ”経験のある高瀬さんには”プロボノ”について、実際に経験して感じたこと、参加して得られたことなどお聞きしたいと思います。
よろしくお願いします!
高瀬 よろしくお願いします!
堀篭 まずは、直球な質問から!そもそも「プロボノ」ってなんですか?
高瀬 プロボノとは、社会人経験で得られたスキルを使ってする「ボランティア活動」のことです。
堀篭 そうなんですね!一般的に言われている”ボランティア”とはどう違うんですか?
高瀬 そうですね。プロボノは、仕事上のスキルや知識を使ったボランティアなので、例えば、社内でマーケティングに関わっている方が、NPO団体の市場調査やニーズを探るなどのお手伝いをしたりとか。専門スキルを提供するように関わる働き方のことです。
堀篭 今回は、そんなプロボノの募集をしていますが、『YOKOHAMA INNOVATION SCRUM PROGRAM』のポイントはどこでしょうか?
高瀬 このプログラムは講座があるんです。
私も過去に経験したのですが、プロボノとしてプロジェクトに参加すると、はじめどうすればいいのか、わからないことが多々あったんです。
きっと”プロボノ”がどんなことかわからないできている方もいて、やっていく中で理解している人もいると思うんですね。
このプログラムでは、参加する前に、NPOに関わるうえで押さえておきたい基礎的なことを学ぶことができる。
堀篭 たしかに、参加するまえに、基盤としての知識を学べるって良いですよね。
高瀬 きっと、プロボノを経験したことのある人が受けても面白い気づきがあると思います。
これまで、横浜各地で開催している説明会でお伝えしているのは、あくまでプロボノが主役じゃないということ。
プロボノが「私これやりたいからやる」ではなく、求められているお困りごとを適任者がやるってことなので、必ずマッチングされるわけではないんです。
ここで基礎を学んでおけば、いざという実践に備えられるっていうのが、この講座です。
堀篭 なるほど。その視点は重要かもしれませんね。
おそらく、営利企業で働いている方からすると、ソーシャルビジネスやNPOの人たちがどうやって働いているのか、違いがあると思います。
それを知った上でプロボノとしてプロジェクトに参加できるのは良いですよね。
スタッフ高瀬も利用したサービスグラント。NPO・地域活動団体とプロボノワーカーをつなげるサービスを行っている。
高瀬 実は、逆も言えて。NPOにとってもそれが刺激になるんですよ。
そういう進め方するんだって、企業の人からしたらなんでそんなこともって思うかもしれないけれど、それが現状だったりするんですよ。
そういうことも提案するというか。デザイナーに頼めば全然違う出来のものが仕上がるとか、今後はそこの予算をつけようって思ってもらうとか。
堀篭 そうか、プロボノとして関われるのは期間限定だから。
高瀬 そうです。プロボノは永遠には関われない。なにか成果物を作るとかゴールが決まってるんですよ。
だから一回限りでも出会ったその瞬間に何を刺激としてもらってもらうか。
「チラシ一つできたね、良かったね。」ではなくて、やっぱりこれは頼んだほうがいいんだとか、その先自力で回るヒントを得てもらわないと意味がないんだと思います。それがプロボノがNPOに関わる意義ですよね。
とにかくやってみることから!地元に新しい仲間をつくろう!
堀篭 そういう点では、プロボノがNPOやソーシャルビジネスの事業者に関わる意味は大きいですね。
一方で、プロボノ側へのメリットはどんなところがあるんですか?
「プロボノ」とは、社会人経験で培ったスキルやノウハウを活かして、社会貢献するボランティア活動のこと。それに携わる人を「プロボノワーカー」と呼ぶことも。プロボノワーカーが期間限定でNPOの活動に参加することで、取り組みが活発化することも。
高瀬 日常では関われない人と出会えるのはメリットとしては非常に大きいです。
もし仕事だったら上司にあたる人とかとも、みんな水平な関係なんですよ。プロボノチームだと。
意見を言うときも誰かに遠慮とかがなく、全員に配慮しながら、チーム内には様々な業界の人がいるので、話のまとめ方がそれぞれ違ったり、話し合いで大切にするポイントが違ったり、進め方が違ったり。そういうのも勉強というか、学びになって。
みんな上下関係はないけれど、お互いに知らない人同士だから気を使いあいながら、プロジェクトを進めていくのは会社よりももっと、変なバイアスがかからない。
プロボノではみんな対等で。もしかしたら純粋に仕事ができる場なのかもしれない。
堀篭 年代やバックグラウンドが違う人たちがいるなかで、チーム内の雰囲気やチームワークはどうなんですか?
高瀬 ここに集まる人たちって同じ熱量を持っていたり、同じ方向性を持った人たちが多いんです。
だから、こんなことやりたいよね!って話せる仲間ができる。そこで出会った人たちは信頼の置けるコミュニティーになっています。
きっとプロボノに参加する人たちは、会社に勤めながらもちょっと余裕があるだと思います。気持ちに。
みんな移動の新幹線の中で資料作ったり、深夜にかけて作業したり。仕事と同じ熱量でやるんですよ。
それは、このプログラムのキックオフでa-conの加形さんがおっしゃっていた『Planned Happenstance(計画的偶発性)』。
ここに参加するとなんか面白いことがあるんじゃないのみたいなことを感じているんだと思います。
堀篭 なるほど。
高瀬 いろいろなことにアンテナ張ってたりしてるとこういうプロジェクトに引っかかっちゃうと思うんですよ。プロボノとか。なんかやってるらしい、よし参加してみよう!みたいな飛び込み力があるんだと思う。
堀篭 なにかピンと来た方は飛び込んでみる、というのは後々、意味のある一歩になっているかもしれませんね。
高瀬さん、ありがとうございます!!
ソーシャルビジネスの実践者とともに、スキルを活かしながら社会貢献、新しい一歩を踏み出したい方は是非ご応募お待ちしております!
プロボノで求められるスキルって何だろう?
今回『ヨコハマ・イノベーションスクラム・プログラム』で求めているプロボノの方のスキルの参考を下記にご紹介致します!あなたのスキルぜひエントリーシートでお聞かせ下さい!
◎デザイン:グラフィック、WEB、その他
◎広報・PR :個々のソーシャルビジネスを広く知ってもらう仕掛けづくり
◎企画・事業プランニング :価値ある事業にするための施策づくり
◎営業 :多くの方に活動を知ってもらう
◎ブランディング :付加価値の高いサービスへ
◎事務 :情報整理、活用を視野に入れたフローづくり
◎会計
◎監査
◎コピーライティング 等 さまざま 仕業の方のご参加、ぜひお待ちしております!
横浜で事業を加速させる!!
YOKOHAMA INNOVATION SCRUM PROGRAM
実践者向け!地域や社会の課題解決を実践するイノベーター支援プログラム
8名の起業家とアドバイザー、プロボノ達が集い、対話と協働、実践的なアウトプットを導き出すアクセラレーションプログラム。
いよいよ、はじまる!
8人の起業家とプロボノを大募集中!
プログラムの詳しい概要/募集要項/エントリーはこちらのこちらのスペシャルサイトをご覧下さい!(こちらをクリック)
text/photo : hiroyuki horigome