mass×mass
シェアオフィスTENTO 入居者
デザイナー tete
古田 佐和子さん
◆プロフィール 1982年東京生まれ。 桑沢デザイン研究所プロダクトデザイン科卒業。 プロダクトデザイン事務所、バッグメーカー勤務後、プロダクトデザインを学んだ経験を活かし、2013年、「美味しいかたち」をコンセプトとした コレクションを開始。 ●tete(テテ) (web/facebook/instagram/twitter)
マスマスは2015年3月にシェアオフィスTENTOをオープン。
神奈川県の最西端に位置する“山北町“の間伐材を活用してつくりました。
『“横浜で働くこと = 横浜の水源を守ること” それが繋がったら素敵じゃない?』
そんな言葉から始まった、このプロジェクト。間伐材を使うことで、森に光を入れ健康な森を維持し、大切な水源を維持することに貢献しています。
シェアオフィスTENTOは集う起業家の皆さんにとって働き易いオフィス環境、コミュニケーションの場を生み出していきたい、そんな思いからできています。開設からおよそ1年半が経ち、ありがたいことに満室御礼。想定していたよりも幅広い分野の起業家・スペシャリストが集い、良いシナジーが生まれてきています。
▶️【Check!】マスマスのシェアオフィスを見る!
さて、今回お話を伺ったのはシェアオフィスTENTOの入居者で『tete』というブランドでバッグのデザインをしている古田佐和子さん。
今年3月まで、デザイン関連ビジネス分野での起業を目指すデザイナーやクリエイターを支援する台東デザイナーズビレッジに入居されていました。4月から心機一転、横浜でご自身のブランド『tete』を育てていきたいと思った経緯やこれからチャレンジしてみたい事について伺いました!
日常のライフスタイルの提案するようなブランド『tete』
mass×massから歩いて徒歩数分。赤レンガ倉庫のお隣にある象の鼻パークでお話を伺いました!古田さんもアイデアに煮詰まったときには、リフレッシュのためにふらっと散歩にきているんだとか。
── 古田さんにお話を伺えるのを楽しみにしてました!
古田さんがTENTOにいらっしゃるとその場の雰囲気もいつも明るくなっている気がします。今回は古田さんのブランド『tete』のことや、これからの目標について伺いたいと思います。よろしくお願いします!
古田さん よろしくお願いします。
── 早速ですが、どうして『tete』というブランドでバッグをつくろうと思ったんですか。
古田さん 高校生のころから、雑貨が好きだったこともあり、雑貨のデザインをやりたいな、って思っていて。
両親のすすめで桑沢デザイン研究所に進んでプロダクトデザインを学びました。
卒業後は、就職もしたんですが、なんでもいいから独立したくなったんですよね。
独立して、結婚や出産をしても続けられる働き方をしたいと思って。
── そうだったんですね!そこから『tete』がスタートしたんですね。
古田さん それで、台東デザイナーズビレッジに入居することもできて、そこでは村長の鈴木さんにいろいろアドバイスいただきながら『tete』のコンセプトを固めていきました。
── 『tete』のコンセプトを教えてください!
古田さん 「小さな発見と喜び、安らぎを日常に」をテーマに柔らかい雰囲気のブランドにしたいと思ってます。
五感で感じてもらうというか、ふわっとしてて柔らかそうな形をしている。
ついつい本能で手にとってしまうような、心安らぐブランドになりたいと思っています。
teteのホームページでは商品のラインナップを見ることができます。<HPを見る>
── そうなんですね!たしかに『tete』の野菜シリーズは特徴的な形をしていますよね。
古田さん あの形は生産上、作るのが大変で無駄も多いのです笑
形が特殊で工程が多い上、大きな面積を使うので革の使えない部分が増えてしまうのです。
生産地をバングラデシュに移してから現地を訪問したのがきっかけでバッグの作る過程を意識してデザインするようになりました。
── 生産地をバングラデシュに!独立されてから大変なこともあったと思います。
古田さん 大変なことだらけですね。笑
やっぱり売れるものと、作りたいもののギャップはすごい感じていて、そこの折り合いをつけるのが一番難しいです。
古田さんのデザインのメモ。毎晩寝る前に必ず描くようにしているんだとか。 (出典 teteのFacebookページより)
古田さん 例えばトートバックって使いやすいし、安ければ売れるんです。ただ、そこにデザイン要素だったり自分の”色”を加えてブランドを確立しなきゃいけない。
売り出したい個性のあるものと、売れるものって違うんですよね。
最初の野菜シリーズと新しいシリーズの袋果{たいか}はそういう意味で、つくる過程の視点が違うんです。
昨年4月の浦和の催事に出ていたときに、ちょうどこの新作のデザインを考えてたんですよ。一番売れていなかった時期です。
なんで売れないんだろう、次どうしようって必死に考えて出来たのが、この袋果シリーズ。
古田さん 今年の5月にまた浦和の催事に出たら、昨年の3倍くらいの売上になりました。あの時に必死に考えて狙った商品が売れたのがすごく嬉しくて。
昨年は経営者として作るということにすごく悩みましたね。
── バックを作るのにデザインの視点だけでなく、マネジメントの視点が加わった。ちなみに、これから実店舗としてショップを持ちたいとかはあるんですか?
古田さん 昔はデザイナーズビレッジを卒業したらお店兼事務所でやりたいと思ってたんです。
ただ、いまはそれよりも他の方たちとも一緒に仕事をしてみたくて。自分のブランドだけではなく、デザインを依頼してくれる会社があれば一緒になにか作りたいんです。
── デザイナーとしていたい。
古田さん そうですね。デザイナーとしていろいろなプロジェクトにも関わりたい。
2年くらい前、千趣会という通販雑誌でデザイナーズコラボというコーナーで日傘のデザインをした際に、自分でデザインをしたものがたくさんの方に使ってもらえるという喜びを感じて。
やはり一番は、日常でたくさんの人に使ってもらうことなんです。
ものづくりの拠点をヨコハマに移してみて
── ここで直球の質問をしてみたいんですが、mass×massのシェアオフィスTENTOに来てみていかがですが。
古田さん 小屋のかたちが可愛いですよね。笑 商品乗せても可愛い。
なんとなく、ここでやっていくイメージができたんです。
── おお。それはすごく嬉しいです。
古田さん なんかやる気出るんです。
ここに来るとみんな仕事をしていて、自分もやらないとって感じになります。笑
人と話すのも好きですし、むしろ誰かいたほうが良い。横浜でやろうと思った時からTENTOに決めてたんです。
── ありがとうございます!これから古田さんがやってみたいことってなんですか?
古田さん 地域に根ざしたブランドを目指したいと思います。
いまは色々なところで販売しているけど、地元の人たちに受け入れられて、広がっていくのが理想ですね。
大きくてもゆっくり時間が流れる横浜の雰囲気が好きですし、港があって貿易の拠点でもある。そういう横浜がもっているイメージも気に入っています。
いかに仕掛けるか、っていうのが重要。良いものが必ずヒットするわけではないので、いろいろチャレンジしていきたいです!
── 横浜のプロダクト。それは出来たら是非つかってみたいです!いまの目標はなんでしょうか?
古田さん そうですね、『tete』のブランドが確立されてきたら、ライフスタイルショップもやってみたいとは思います。
自分のものだけではなくて、一緒にデザインをしている友人のものとかも。何か一緒にやりたいって思ってます。
── 古田さん、ありがとうございました!!
お話しを伺ったteteの古田さんが出店予定のイベントはこちら
・8月31日〜9月6日 札幌三越2F
・9月6日〜26日 Desk my style 二子玉川ライズ タウンフロント1F
・9月12日〜25日 エキュート品川駅構内2F