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生まれ育った地域で暮らし続けられるように ~障がい者が働くナチュラルカフェ+ショップ hanahaco(ハナハコ)から見えるエシカルなショップの未来~【マスマスカレッジ レポート!】

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mass×mass collegeは、あたらしい価値を生み出している方々と一緒にこれからの時代に大切になってくるエッセンスを学ぶためのスクール。今回の『エシカル』をテーマにしたスクールでは、社会貢献につながるプロダクトを取り揃えたお店づくりや消費のあり方について、実践者の方々のお話からこれからのお店づくりのヒントを探って行きます。こちらは連続講座ですが、単発での受講もできるので、興味のある方はぜひご受講ください!
 

第1回 7/27(木) 19:00 〜 21:00 『エシカル消費の最前線を知ろう
第2回 9/15(金) 19:00 〜 21:00 『地域に根ざしたこだわりのお店づくりとは?
第3回 10/13(金) 19:00 〜 21:00 『広がるユニバーサルデザインの可能性を体感しよう
第4回 11/17(金) 19:00 〜 21:00 『福祉×ものづくり 障がい者作業所の商品開発の今
第5回 12/8(金) 19:00 〜 21:00 『みんなでつくろう!横浜エシカル・キオスク

▶︎プログラム詳細はこちら!

 
 
「横浜にエシカル商品ショップがあったらいいな」
 

そんな思いをきっかけに、横浜・関内で社会起業家支援や、まちづくりに取り組むmass×mass関内フューチャーセンターで開催してきた横浜エシカル・キオスク勉強会。全5回の最終回は、千葉県木更津市の障がい者地域作業所で制作した雑貨やフェアトレード商品を扱った店舗も併設したナチュラルカフェ+ショップ hanahaco (ハナハコ)を経営する、NPO法人コミュニティワークス代表・筒井啓介さんにお話いただきました。
 

障がい者の方々の仕事とやりがいを生み出すカフェ+ショップ

「障がい者の働く場づくり」を一貫して行ってきた筒井さん。地域作業所の設立から出発して「仕事に人を当てはめるのでなく、個性に合わせて仕事を作り出す」ことと、「障がい者の皆さんが生まれ育った地域で生活し続けられる」ことを考え続けて、その延長線としてカフェ&ショップ開設に至ったそうです。
 

 
hanahacoについては当初、障がい者の就労支援であることを打ち出すかどうか内部で大議論になったと筒井さんは言います。結局、健常者と同じようにフルタイムの時間で働いても自立して生活するにはほど遠い賃金水準を上げるためには、一般のカフェと同じぐらいの品質を提供するという気概で覚悟を決めてやるべきだとして、「障がい者カフェ」などといった形で福祉的な要素に触れることは一切しないと決めました。「カフェに訪れるお客さんでも、(障がい者就労支援の場であるということを)知っているのは半分ぐらい」(筒井さん)だそうです。
 

 
作業所だけでは外部から受注した商品しかつくれませんが、カフェ&ショップがあることで自主製品をつくれて、もともとやっていた農園でつくった作物を使った料理も提供できる。また、カフェをやっていることで、例えば割りばしと袋を別々に仕入れ、袋詰めしたり、ショップの制服をクリーニングしたりなどの裏方の作業も生み出せて、それらはより障がいの重い方々への仕事になる。カフェ&ショップまで行きついたからこそ、より多くの障がい者の方々の仕事づくり、さらにはやりがい創出につながっていることが、筒井さんのお話から垣間見えました。
 

 
最近では、カフェから派生したお弁当のデリバリーが好調とのこと。元々は売上を補うために始めたそうですが、共働きや高齢者世帯の増加に伴って間違いなく需要が増えている分野ですので、地域のこうした層との接点を増やしながら新しい事業に結び付けていける可能性を秘めた試みではないかと思えました。マーケットの動向に敏感に事業を進めていくというのは、障がい者による事業でも同じだということですね。
 
最終回ということで、後半は参加いただいた皆さんと一緒に、筒井さんにお持ちいただいた焼き菓子「石けりコロロ(ポルボローネ)」や毎週水曜日にマスマスのランチタイム「まちなか社食」に出店しているアデリースタジオのパンやシフォンケーキ、横浜市青葉区のNPO法人森ノオトによるアップサイクルの新ブランドAppliQue(アップリケ)などなど、横浜・神奈川を中心としたエシカルなおすすめ商品などの試食会&販売会タイムになりました。
 

 

これまでの講義を通して見えてきたこれからのエシカル

 
7月から半年にわたってお届けした横浜エシカル・キオスク勉強会。地域との関係性を大切にしながら、人も環境も社会もよくなる「三方よし」なモノ=エシカルであること、という私たちなりのエシカル観をお示ししてきました。これをきっかけに、リアルでもオンラインでも、常設か期間限定か、などなど色々なやり方で横浜・神奈川ゆかりのエシカルなモノが集まるショーケース的な場につなげられたらと考えています。企画アイデアの持ち込み、ご相談などはmass×mass関内フューチャーセンターにお持ち込み下さい。引き続きよろしくお願いします!
 

 
 
 

関連情報:
NPO法人コミュニティワークス:http://npo-cw.net/
ナチュラルカフェ+ショップ hanahaco:http://hanahaco.com/
AppliQue(アップリケ):http://applique.morinooto.jp/
アデリースタジオ:http://adelie.jp/
まちなか社食:https://www.facebook.com/machinakashashoku.in.massmass/

 
 
text  きむら・まき
photo  マスマススタッフ