2017年1月 開講!
訪日外国人の旅行者が年々増えている日本。このヨコハマも同様に、数多くの国から沢山の方々が訪れるようになってきています。その一方で鎌倉や箱根へ向かう中継地点としてだけの認識という観光客も多いのも事実。この横浜の地域資源を見直し、あらたなテーマを見出す《あたらしい観光》のスタイルを生み出すためのスクールを2017年1月よりスタートします。
講座概要(全5回)
日程一覧
第1回 1月13日(金) まちづくりと観光
第2回 1月26日(木) 都市デザイン
第3回 2月23日(木) 海外の反応とメディア運用
第4回 3月9日(木) 中域・広域連携
第5回 3月23日(木) グループワーク・プレゼンテーション
タイムスケジュール(共通)
19:15-21:30
受講料
5,000円(全5回)
※単発受講も可能。1,000円/回
会場
mass×mass 関内フューチャーセンター
定員
30名(最小催行人数15名)
参加方法
下記のエントリーフォームより申し込み
《まちづくり》×《観光》の視点を学ぶ全5回のスペシャルスクール
講座テーマと多彩な講師陣
第1回:1月13日(金) まちづくりと観光
講座テーマ:「《まち》の解像度、どう上げる?」
あの「熱海」に再び観光客が集まっている理由(東洋経済ONLINE)で今年8月に紹介されたことも記憶に新しい熱海ですが、その仕掛け人のひとり、市来さんを講師にお迎えして、お話を伺います。
かつての一大温泉観光地「熱海」 − 大型ホテルの撤退などにより空洞化した町に今起きている変化とは、町に根ざす人が町をデザインすることとは、旅行者と町の距離感とは。熱海の事例を深掘りし、自分ごとにおきかえていく、《まちづくり》と《観光》の関係性を考える「YOKOHAMA フェアツーリズムスクール」の第1回!
講師紹介:
市来 広一郎氏
NPO法人 atamista 代表理事
1979年静岡県熱海生まれ、熱海育ち。東京都立大学大学院 理学研究科(物理学)修了後、アジア・ヨーロッパを3カ月、一人で放浪。その後、IBMビジネスコンサルティングサービス(現日本IBM)に勤務。2007年に熱海にUターンし、ゼロから地域づくりに取り組み始める。遊休農地の再生のための活動、「チーム里庭」、地域資源を活用した体験交流ツアーを集めた、「熱海温泉玉手箱(オンたま)」を熱海市観光協会、熱海市などと協働で開始、プロデュース。
2011年、熱海の中心市街地再生のための民間まちづくり会社「株式会社machimori」を設立し、2012年に空き店舗を再生しカフェ「CAFE RoCA」を、2015年にはゲストハウス「guest house MARUYA」、2016年にはコワーキングスペース「naedoco」をオープンし運営するなど熱海のリノベーションまちづくりに取り組んでいる。また2016年から熱海市の創業支援プログラム「99℃」も運営。2013年より、静岡県、熱海市などと共同で「リノベーションスクール@熱海」も開催している。
一般社団法人熱海市観光協会副会長。一般社団法人ジャパン・オンパク理事。
これまでの市来さんとの関わり:
第2回:1月26日(木) 都市デザイン
講座テーマ:「横浜市庁舎移転、どうデザインする?」
ついに2017年から横浜市新市庁舎着工、現市庁舎移転後の跡地の再利用の可能性とは。フェアツーリズムの思想とともに、関内の中心地の移転を考えます。今回は、横浜の都市デザインを40年以上、担い続けてきた国吉先生をお招きして、お話をお伺いします。対談のお相手は、マスマスの治田が務めさせていただきます。
講師紹介:
国吉 直行氏
都市デザイナー/横浜市立大学 特別契約教授
1971年早稲田大学大学院修士課程修了。同年横浜市都市デザインチーム(後の都市デザイン室)設立に参加し、以来40年間都市デザイン室に所属し、都市デザイン行政を担当。都市デザイン室長、上席調査役エグゼクティブアーバンデザイナーを経て2011年3月横浜市を退職し、以後、横浜市大。横浜市での成果:都心部歩行空間整備、商店街の演出と街づくり協定運用、赤レンガ倉庫などの歴史的建造物の保存活用、みなとみらい21地区や水際線空間演出を通じて「歴史と未来の共存する横浜」の創造を継続的に推進してきた。
著書、関連情報:
- ・(平成19年)自治体都市計画の最前線(共著)
- ・(平成23年)シンポジウム「横浜の都市デザイン活動の40年とこれから」
- ・(平成24年)まちづくりセミナー第1回
話したこと:
対談のお相手:
治田 友香
関内イノベーションイニシアティブ株式会社 代表取締役
財団事務局長を経て2013年6月から現職。NPO法の創設及び改正に向けた立法運動、地方自治体におけるNPO支援策、企業の社会貢献プログラムの企画実施、将来起業家をめざす大学生等向けの奨学金給付事業、内閣府による地域社会雇用創造事業の一環でソーシャルビジネス人材育成支援事業などを通じて、営利・非営利の区分けなく起業家支援、プロジェクト支援に取り組んでいる。 横浜市市民協働推進委員等を歴任。2016年より、横浜市現市庁舎街区等活用事業審査委員会委員に選出。
第3回:2月23日(木) 海外の反応とメディア運用
講座テーマ:「訪日外国人に横浜は、どう映る?」
横浜市を訪れる海外からの観光客の関心と期待値とは。Instagram公式アカウント運用開始から半年、集まったユーザーインタレストの最新を公開。実測値の公開だけでなく、投稿の一つ一つに込められた意図と、その反響を伺い、そこから見える次なる横浜のアクションを考えていきます。
講師紹介:
磯村 太基氏
横浜市文化観光局横浜魅力づくり室企画課
「あうたびに、あたらしい – Find Your Yokohama」− 横浜市文化観光局は、これまで「文化のかおる活力ある都市横浜、人が集い交流する賑わいのある都市横浜」の実現に向けて、様々な取り組みを展開してきました。その一環として、2016年7月から、海外での横浜の認知度やブランドイメージの向上を目的に「Instagram」によるプロモーションを開始しました。
関連情報:
- ・findyouryokohama@Instagram
- ・横浜魅力づくり室 > 「Instagram」で横浜の魅力を海外へ発信します!
- ・Find Your Yokohama@Facebook
第4回:3月9日(木) 中域・広域連携
講座テーマ:「みなとみらいと関内外を、どうつなぐ?」
観光が成功するために欠かせない要素「中域連携・広域連携」の観点から、横浜のみなとみらい・創造界隈・関内外の関係性を考えます。例年、横浜トリエンナーレの会期中は、みなとみらい・関内・黄金町を回遊するバスが走り、黄金町バザールには通常の約3倍の人が訪れるといいます。横浜トリエンナーレ2017の開催を機に、横浜をもっと楽しんで回ってもらうためにできることを考えていきます。
また次回最終回に向けて、「横浜でフェアツーリズムをどう作るか」をテーマとして、チーム分けを行います。
講師紹介:
岡部 友彦氏
コトラボ合同会社 代表
関内イノベーションイニシアティブ株式会社 取締役
東京大学大学院建築学修了。2004年から横浜寿町を拠点に“YOKOHAMA KOTOBUKI STYLE”と称して地域活性化プロジェクトを行う。“モノ”づくりではなく“コト”づくりからまちづくりに取り組むかたちで、街のイメージチェンジを行 うのとともに、街の資源を有効活用し、街に新たな産業を創る取り組みを行っている。
代表的な試みとして、簡易宿泊所を改装し、外国人バックパッカーのための安宿に変貌させる安宿事業「YOKOHAMA HOSTEL VILLAGE」や、街の現状とそこで行われているプロジェクトを分かりやすく紹介したプロモーションムービー「KOTOBUKI_Promotion」の制作、通常の選挙キャンペーンにインスタレーション色を持たせて、街のイメージチェンジを図った「KOTOBUKI選挙へ行こうキャンペーン」、街の外部 環境を豊かにしていくプロジェクト「一坪縁台」プロジェクトなどがある。
岩本 唯史氏
水辺荘理事、株式会社水辺総研代表取締役、RaasDESIGN建築設計事務所代表
上野 正也氏
NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター 事務局次長
NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター:初黄・日ノ出町地区を中心とした地域において、新しい文化芸術活動・商業活動の導入を図ると同時に、エリアマネジメントを行いながら、地域住民と訪れるすべての人が、安全に安心して過ごせる、地域とアートが共存するまちの実現を目指している。
関連情報:
対談のお相手:
治田 友香
関内イノベーションイニシアティブ株式会社 代表取締役
財団事務局長を経て2013年6月から現職。NPO法の創設及び改正に向けた立法運動、地方自治体におけるNPO支援策、企業の社会貢献プログラムの企画実施、将来起業家をめざす大学生等向けの奨学金給付事業、内閣府による地域社会雇用創造事業の一環でソーシャルビジネス人材育成支援事業などを通じて、営利・非営利の区分けなく起業家支援、プロジェクト支援に取り組んでいる。 横浜市市民協働推進委員等を歴任。2016年より、横浜市現市庁舎街区等活用事業審査委員会委員に選出。
第5回:3月23日(木) グループワーク・プレゼンテーション
講座テーマ:「横浜でフェアツーリズムを、どう作る?」
前4回の講座の締めくくりとして、「横浜のフェアツーリズム」 を題材に、チームごとにアイディアをまとめてもらいます。観光事業における主要関連事業となる、宿泊・飲食・交通・アクティビティ・メディアの5つのテーマを中心として、参加者それぞれの課題意識をあらためて言語化し、それぞれが提供できる解決の糸口を発見するため、情報のネットワーク化を行い、アイディアとプランを作ります。最終回のファシリテーションは本スクールのメインコーディネーターの秋山さんと一緒に練ってゆきます。
ファシリテーター紹介:
秋山 友志
横浜商科大学商学部 観光マネジメント学科 特任講師
自分と出会う旅工房 代表
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(MBA)修了。1978年、横浜市生まれ。学生時代に、自転車での日本一周やアメリカ西部国立公園巡りなど、国内外の「ひとり旅」を経験。 大学卒業後、NPO職員、高校講師、旅行会社(H.I.S.など)の営業を経たあと、ニュージーランドに3か月間留学。2012年に着地型観光や旅行関連セミナーの企画を行う「自分と出会う旅工房」を開業し、「ひとり旅研究家」としての活動や大学や専門学校などの講師も行う。現在、横浜商科大学 商学部観光マネジメント学科 特任講師、川村学園女子大学 非常勤講師、駿台トラベル&ホテル専門学校 非常勤講師、合同会社クール浅草プロジェクト ツーリズムデザイナー。「YOKOHAMAフェアツーリズムスクール」メインコーディネーター。
関連情報:
こんなことを考えている人におすすめ!
「自分の住んでいるまちの魅力を知りたい!」
「好きなこと・関心で人とつながりたい!」
「自らが積極的にまちに参画し、地域をよくしたい!」
講座概要(全5回)
日程一覧
第1回 1月13日(金) まちづくりと観光
第2回 1月26日(木) 都市デザイン
第3回 2月23日(木) 海外の反応とメディア運用
第4回 3月9日(木) 中域・広域連携
第5回 3月23日(木) グループワーク・プレゼンテーション
タイムスケジュール(共通)
19:15-21:30
受講料
5,000円(全5回)
※単発受講も可能。1,000円/回
会場
mass×mass 関内フューチャーセンター
定員
30名(最小催行人数15名)
主催
横浜商科大学
関内イノベーションイニシアティブ株式会社
エントリーフォーム
問い合せ
YOKOHAMAフェアツーリズムスクール事務局
担当:染谷(そめや)
関内イノベーションイニシアティブ株式会社
TEL: 045-274-8701 FAX: 045-226-4755
mail: info@massmass.jp
最後に:マスマスとフェアツーリズム
「フェアツーリズム」って?
「フェアツーリズム」という言葉はもともと韓国で生まれました。2009年頃のことで、韓国で海外旅行が自由化されて、20年経つ頃でした。「公正観光」と呼ばれ、「フェアトレード」の理念を踏襲して、韓国の「Good Travel」社により名付けられました。この言葉が韓国で生まれた文脈としては、旅行者と訪問先の地域の人の関係を公正であろうとしよう、すなわち、「観光」は地域社会の経済の発展に寄与するものであり、それは歴史や文化の保全に繋がり、地域の雇用も人権も守られるものであるようにしよう、というものです。
結果として、韓国で「フェアツーリズム」は受け入れられ、「どんな旅がしたいと思うか」というアンケート調査に対して、3位に入るほどの市民権を得た言葉となりました。「フェアツーリズム」で最も重要なことは、第一に、旅行を通して旅先の人々に出会い、その人たちと交流すること、とされています。そして、そのまちの人々が中心となる旅行、つまり、まちの人々が暮らしを営んでいる時間と空間を、旅行者が体験できるようにすることです。この循環を尊重することで、旅行体験も地域社会も継続的に良くなっていくことを方針としています。
この考え方は、最近の日本の観光のあり方に近いものを感じませんか?
日本でも地方創生の文脈のU/Iターンや、訪日インバウンド旅行の文脈で着地型観光に注目が集まり、よりディープな地域の体験に旅行者の関心が集まるようになりました。「フェアツーリズム」という言葉は日本にはまだ新しいかもしれませんが、この魅力あふれる横浜の地で、より多くの豊かな旅行体験が生まれて欲しいと願い、今回は横浜商科大学さまのご協力を得て、本講座を開催の運びとなりました。
マスマスでは、この「フェアツーリズム」の理念に注目し、韓国の「Good Travel」社との交流を通じて、これまで韓国や島根、そして熱海、ポートランドと「地域とつながるツアー」のプロトタイピングを重ねてきました。そのうち、島根のツアーについて様子を映像として最後に紹介させていただきます。
それでは「YOKOHAMAフェアツーリズムスクール」開講です!