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これからの働き方を激変させるRPAを使いこなすために大事なこととは【mass×mass Cafe レポート!】

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シェアオフィスmass×massが毎月第1金曜日に定期的に開催しているトーク&交流イベント「mass×mass Cafe」のイベントレポート。
 
2019年7月5日(金)は『最近話題のデジタルレイバー(仮想労働者)って何だろう?これからの働き方を激変させるツールを学ぶナイト』と題して、今年5月からmass×massのシェアオフィス「TENTO」に入居、現在RPA分野で起業されたPeaceful Morning株式会社代表の藤澤専之介さん、ミッションとして”バックオフィス革命”を掲げ非効率な業務を顕在化し改善するオートメーションラボ株式会社代表の村山毅さんにこれからの経営者が押さえておきたいRPAについて詳しくお話を伺いました。
 
 

今回のゲストスピーカー

Peaceful Morning株式会社 代表取締役
藤澤専之介さん

2009年4月新卒で化学繊維メーカーに入社。経理部にて連結決算業務などに携わったのち、ベンチャーを経て
パーソルキャリア(旧インテリジェンス)で営業組織のマネジメント等を経験した後、ワークシェアリングに関する
新規事業立ち上げに従事。2018年Peaceful Morning株式会社設立、代表取締役就任。RPA(Robotic Process 
Automation)を通じて、「働くことを我慢しない社会を創る」というミッションのもと活動。

<サイト>
▼https://peaceful-morning.com/

 

今回のゲストスピーカー

オートメーションラボ株式会社 代表取締役
村山毅さん

慶應義塾大学を卒業後、会計系コンサルティングファームにて経理・人事を中心にシステム構築、BPO、業務改革等の
コンサルティングに従事。2011年にオートメーションラボ株式会社を設立し、バックオフィス向けBPR事業を開始。2016年
よりRPA事業を実施し、その中で請求書(経費)の処理業務の非効率さを再認識。請求書の経理処理を自動化するAI-OCR
「sweeep」を開発。オフィスから紙をなくす活動#Goodbypaper を広めようと仲間募集中。

<サイト>
https://automationlab.co/

 
 
イベントの前半はお2人からそれぞれの事例やそのプロセスについて具体的にご紹介いただきました。
このレポートでは、イベント後半のmass×massスタッフ森川を加わった3人のクロストークをお届けします!
 
 

RPAを活用して、自由な時間をつくる

 
現在、mass×massの2Fシェアオフィス「TENTO」に入居している藤澤専之介さん。
起業する前は、社会起業家のアクセラレーションプログラム「ヨコハマ・イノベーションスクラム」にプロボノとして参加。起業家に数ヶ月間、伴走することで自分も起業しようと思ったそうです。
 
それは、完璧な経営ではなくても、本当にいいと思ったことを地道に続けるスタイルもあるんだと知ることができたから。
その後、「ソーシャルビジネス・スタートアップ講座」を受講して、起業しました。
 

 
社名「Peaceful Morning」の由来は、平穏な朝を迎えられるような社会を作りたいということだそう。
奥さんと共働きで生活するなかで、毎日の保育園の送り迎えといった日常の子育てもまるで作業のように自分の中で捉えるようになっている自分に気づいてしまったそう。
そこで、「自分にとって何が幸せなのか。」を考えたことがきっかけで、それが今でも事業の根幹にあります。
 
現在おこなっているのは、RPAにまつわる事業。
RPAは仮装労働者とも言われ、人間の仕事をソフトウェアのロボットが代わりにやってくれるものです。
 
「RPAと出会ったとき、とても衝撃を受けました。自分の仕事をロボットがやってくれたら早く帰れるし、自由な時間も増えるんじゃないかと思いました。
いま大企業での導入が進んでいますが、中小企業、ベンチャー、NPOの方も人手が足りていない状況があります。だからこそ、デジタルレイバーを活用すると良いんじゃないかと。」

 
 

バックオフィスの仕事を楽しくしたい

村上さんはRPAの導入コンサルティングからAIを活用した業務効率化するための製品開発まで行なっているそうです。
 

 
「なぜこの事業をやっているのかというと、もともと経理のコンサルティングをしていました。
経理の方は真面目でミスのないように黙々と作業されている方が多いんですね。それもとても大事なことですが、私は楽しく働きたいと思っていて。バックオフィスを楽しくできるような仕事がしたいと思っています。」

 
AIは人間の仕事を奪うのではないかと、ネガティブな捉えられ方をされがちですが、村上さんはそうではなく、バックオフィスの単純な作業はAIに任せて、余分にできた時間を未来のことを考える時間に使いましょうとポジティブな提案をしてくれました!
 
 

クロストーク

 
森川  お話いただきありがとうございます! ここからいくつか質問をしていきたいんですが。まずは村上さんに。「sweeep」はどれくらいの事業規模の会社が対象になっているんですか?
 

村上さん  困っている度合いが大きい企業さんだと、売り上げ100億円以上の大企業さんが一番多いです。これからリーズナブルかつ、中小企業でも導入していただけるように改善していきます。
 

森川  藤澤さんはRPAとは何か?のご紹介をしていただいたと思うのですが、今日は経営者の方も多くいらっしゃってますよね。RPAなどのツール・ITの導入コストをどう捉えるといいんですかね。
 

藤澤さん  日本のRPAの導入事例はいかにコストを下げられるのかが注目されていますよね。一方で、経営者はコスト下げたいのか、売り上げをあげたいのか。
中小企業や成長分野で挑戦しているベンチャーは、売り上げの方をあげることに注力したいと考えています。そちらの意識も凄い重要で。

コストを考えると、人件費とツールのライセンス費用、従業員の教育研修費用。RPAツールは変化が早いので、そのキャッチアップも必要ですね。
 

 
森川  ただ単にコスト削減を目指すためのRPA導入だと、得られるものは限定的かもしれませんよね。結果として売り上げをあげていくために、何をしなければならないのか。そのための時間や成果を目指すために、RPAを活用すると。

今朝の番組で星野リゾートの星野さんの話があって、年間スケジュールを立てる際に、まず最初にスキーの予定から入れていくということが紹介されていました。
つまり、まずは自分のやりたいことの時間を確保して、余った時間でいかに効率良く働くという思考ですよね。
そういう発想で仕事をすることがこれから必要なマインドなのかもしれないですね。そのためにRPAというツールが活きてくると。
 

村上さん  自分の時間を有効に使おうと思ったらいろんな手段があって、それを活用することで人生が楽しくなりますよね。
 

森川  RPAだけでなく、スタッフには通勤時間が勿体無いので在宅で働いてもらうようにシフトするとか。結果として成果が上がることを求めつつ、働いている人たちが楽になる。楽しい時間・人生を過ごすためにアクションすると。ゴールは一緒だけど、プロジェクトをどう進めるのか。そこに長けている人はこれから求められていますね。
 

村上さん  そうですね。プロジェクトマネジメントはまだ人間にしかできなくて。どうコーディネートするのかが重要ですね。
 

 
森川  少し話を変えて、今生まれてきている技術や新しいツールを活かしながら、プロジェクトマネジメントの能力をあげる、いいアウトプットをしていくにはどうしたらいいですか?
 

藤澤さん  これは持論なんですが、サラリーマンの人でもたとえば毎月5000円だけでもクラウドソーシングで何かを依頼(発注)してみたらいいと思うんです。それは、会社の資料を作る際に外部のデザイナーに依頼してみるとか、子どもを預かってもらって、夫婦で外食にいくためにベビーシッターを雇うとか。なんでもいいんです。
なぜかというと、人に発注する時に一番難しいのは、いくらで何をしてもらうのかというところだと思っていて。
 
会社員やってると、決まった給料が入ってくるので、他人に対して、金額を決める機会が少ないので能力はつきにくいですよね。まずは、そういう機会を作ることで、ツールや新しいサービスを使う上で、今自分がどれくらい時間をかけているのか、その費用対効果を客観的に見られるようになると思うんです。
 

森川  確かに。発注した経験がなければ、そこは身につかないですよね。
 

 
村上さん  本当にその通りで、私は最近「発注力」という言葉を使っています。RPAを使うときも同じで、どうやったら効率よくできるのかを考えるときも同じなんですよね。
ゴールを決めたら、そこに到達するためのステップである作業を一つ一つ定義していくので、
 
やってみないと分からなくて。起業してよかったことは、自分でとにかく考えて、失敗して、改善していくということを経験できたことですね。
少額でもいいからトライすると理解できます。次はどうやったらうまくいくのかを考えるようになるので、それの繰り返しですね。
 
Twitterやっているひとも同じで、どういうツイートが反応が良くて、フォローが増えるのか。とにかくつぶやいてみないと分からない。
ライティングの発注も記事を書いてくださいだけだとうまくいかないですよね。メディアの方向性からどういう視点で書いてもらうのか、テーマ設定とかどう伝えたらいいのか、すごい勉強になる。
 

藤澤さん  起業して一番難しかったのは、いくらでやってもらえる?って言われたときです。自分の値段が分からなかった。
それは発注した経験がなかったからだと思っていて。仕事を発注していたら、それを基準に自分の値段をつけられるので自分を売り出す時にもこの経験は役に立ちます。
 

 
森川  ぼくは制作会社にいたので、自ら見積もりを作って、クライアントに出すということをやっていました、独立したときはその時の感覚値がすごく参考になってますね。
 
今日はRPAをテーマにお話いただきましたが、発注力とか見積もり力とか印象的なキーワードが出てきました。
そういうスキルを磨いていく中ではじめて、自分の時間を棚卸して、ツールとしてRPAを導入しようってなりますよね。そういう思考になることで、こういった新しいツールを使いこなせるようになるんだろうなと思いました。
そうすることで、自由な時間もたくさん作られていくはずだと。
 
藤澤さん、村上さん、今日はありがとうございました!
 
 


 
 

関連情報:
◎RPA専門メディア:「RPA HACK」
◎RPAエンジニアの就業支援:「RPA FREERANCE」
◎RPA オンライントレーニング:「UiPathオンライントレーニング」
◎Peaceful Morning:https://peaceful-morning.com/
◎請求書AI-OCR:「SWEEEP」
オートメーションラボ株式会社:https://automationlab.co/

 
 

マスマスカフェとは

massmasscafe2015

横浜のコワーキング・シェアオフィスを運営する関内イノベーションイニシアティブ株式会社が、毎月第一金曜日に開催するトーク&交流イベント。毎回あたらしい価値を創造しているクリエイターや起業家をお招きして、これからの時代を切り開くためのアイデアやマインドのヒントを探るナイトパーティー。
この横浜・かながわであたらしくビジネスをはじめたい人、課題を解決するブレイクスルーを求めている人、一緒にプロジェクトを始める仲間が欲しい人等、沢山の人が集う場です。もちろんマスマスに入居を検討している方も、毎回ウェルカムです!是非遊びに来て下さい。

イベント情報はFacebookページでも発信していきます!:https://www.facebook.com/massmasskannai/